日本橋に車を停めたいが

予定のない土曜日。
妻が仕事で使うものを買いに行きたいという。
日本橋のアンテナショップ「ここ滋賀」で売っている「菊水飴」という樽に入った水飴。
暇だし、俺が一人で丸の内線行ってこようかという話もしたが、
妻の運転する車で二人で行くことになる。
 
事前に見ると日本橋高島屋の提携駐車場に空きがあり。
最初はそちらをナビに設定する。
しかし他県のアンテナショップも見て回るなら三越日本橋の駐車場に停めた方がいい。
途中から目的地を変える。
早稲田から神保町に出て三越前はすぐ。
 
しかし三越本館の駐車場は満車となり行列が10台以上。
これは無理だなと高島屋方面に向かうが、高島屋も満車。
提携駐車場を探すもひとつは満車。
もうひとつ、空になっていたところはそもそも休業中。そりゃ空きだよな……
ひとつは再開発で高層ビルを建てるのかエリア一帯が工事中で
ナビの指示通りに曲がることができず。
地下に潜って入り口があるはずの駐車場、ふたつ試してどちらも休業中。
タイムズが空いてても3,500円とか。
日本橋、宝町、京橋、八丁堀をグルグル回る。
こんなに空きがないものか。やはり地下鉄で来ればよかったか。
 
「ここ滋賀」の前を最低でも三度は通り過ぎて、何やってんだかと。
これじゃあかんともう一度ぐるっと回ってきて、
COREDO日本橋前の交差点で信号待ちしている時に
僕がサッと外に出て「ここ滋賀」に入って飴を買うことにした。
その間、妻はもう一度ぐるっと回ってきて僕をピックアップする。
中では地酒の試飲会をやってたけど立ち止まる暇もなく、
菊水飴を見つけてすぐレジにもっていって領収書をもらう。
横断歩道を渡ったところでちょうどCOREDO日本橋の角に差し掛かった妻の車が。
曲がった先で停めてもらって乗り込んだ。
 
昼を食べてなくて腹が減っている。
二子玉川に行くか、家に戻るか。
とりあえず銀座方面に向かおうと地下に潜る道路に入ったら駐車場の入り口が。
あれ? ここは営業してるの? だったら入って日本橋で昼を食べて帰るか。
しかし、通り過ぎてまたぐるっと回ってこないといけない。
どこをどう回るんだっけ? と迷っていたら八重洲の、別の地下駐車場の入り口が。
何が何だかよくわからなくなってきて、もうここでいいや、と入る。
この辺りの駐車場の位置、入り方に詳しい人がいたら尊敬する。
 
ようやく車を停めることができて八重洲の地下街へ。
いろんな飲食店が並んでていくつかの店は行列。
「七彩飯店」というところで喜多方ラーメンを食べ、
炒飯専門栄養士という方のふんわりした玉子チャーハンを追加。
どちらもおいしかった。後で食べログを見たら高得点でびっくり。
 
八重洲の地下街を少し歩いて高島屋へ。
4階の資料室で東京の百貨店の歴史についてのささやかだけど情報の詰まった企画展。
浅草の松屋の模型、日本橋高島屋の模型、百貨店各社の年表。
都心の地図を賽の目にしてデパートをマッピングしたものを配っていたのでもらう。
サミュエル・フラー監督が日本橋高島屋の屋上で撮影したアクション映画の抜粋が上映されていた。
あの頃の高島屋は遊園地のようになっていて回転する遊具も設置されていた。
 
タオルを買いたいと妻が言うので上の階に向かう。
タオルは欲しいものがなく、地下で総菜を買って駐車場の無料3時間分を確保することにする。
その途中、アートギャラリーに妻が寄っていきたいというが、急にがたっとここ数日の疲れが。
妻が催事場を見ている間、椅子に座って待つ。
 
地下へ。ここの食品フロアも広い。
僕の疲れを見て妻はフレッシュジュースの店に連れて行く。
イチゴのミックスジュースを飲んで一息つく。
慶応二年創業という熱海の干物の店で買う。
もう一軒、黒酢の店で総菜を買う。
 
15時半、駐車場を出て帰ることにする。
高島屋も東館ができてこの辺りも大きく変わった。
僕が入社した時に入った日本橋のビルもなくなり、その横にあった小諸蕎麦もなくなり、」
跡地には東京日本橋タワーという高層ビルが建っている。
その横に「ここ滋賀」があった。
 
皇居の脇を通って飯田橋から帰る。
疲れ切ってほとんど寝て過ごした。
中村橋を過ぎたあたりで目が覚める。
夕焼けがきれいだったと妻はいう。