熊本帰省 その3

昨晩は食後、ナニコレ珍百景スペシャルを見て
21時半には疲れてさっさと寝てしまった。
 
月曜、6時半起き。
野菜ジュース、コーヒー、バナナとリンゴのヨーグルト掛け、
パンにチーズとベーコン、トマトを載せて焼いて
義父が最後にバーナーで炙ったトースト。
あまちゃん、らんまん、こころ旅を見る。
 
この日は午前中仕事。
先週のうちに決着をつけたかったが、果たせず。
義弟の部屋の机にノートPCをセットする。
午前中のうちに副事業部長の再レビュー、事業部長のレビューを済ませ、
その間に内部のすり合わせを。
昼過ぎに副部長と内容確認の打ち合わせ。
ここまで来て一区切り。
妻と義母が勝ってきてくれた弁当を食べる。
九州のしょうゆを使った牛焼肉とチキン南蛮の弁当。
 
午後は決裁手続き。
依頼さえすればあとはアシスタントの方が進めてくれるが、
確認事項がたびたび出てくるので気を抜けない。
今回もなんやかんやと。
見積書の間違いも指摘され、見つかってうれしいやら悲しいやら。
15時半ごろひと段落するが、他にも問い合わせがあるかもしれず、
定時までは店を広げる。
 
しかしノートPCに向かう気も起きず、1人江津湖を散歩。
下江津湖方面に出る。雨の一昨日、昨日と打って変わって蒸し暑い。
夕方の江津湖は湖面がキラキラと輝いている。
南へ、動物園の入り口のあるところまで行って引き返す。
元来た橋に出るが、そのまま北へ。
大きな橋のあるところまで行って渡る。
下校途中の高校生たちが自転車に乗って信号を待っている。
「ばってんの湯」を通り過ぎてそのまま大回りして帰ってくる。
家のある通りの先まで行ってコンビニでサイダーを買って帰った。
1時間ぼんやりと過ごして定時を迎える。
 
この日は夜、妻の親友一家とイタリア料理の店へ。
僕も熊本帰省の度に会いに行っている。
義父母の運転する車で親戚の家にお土産を渡しに行った後で
路面電車に乗って鶴屋の前まで行く。
上乃裏を歩く。洋服の店のほとんどが休みだった。
ゴールデンウィークは休むのか、ゴールデンウィークの中の平日だったからか。
上通のアーケード街に出る。
妻は「まるぶん」「長崎書店」ふたつの本屋に入って熊本の本を買った。
 
そういえば昨日のナニコレ珍百景
系列局のアナウンサーがその県の珍百景を紹介するというもの。
熊本のアナウンサーが紹介したのが上通の雑居ビルの4階にある
「B級ショップ鶴や」という店。
狭い店内に所狭しとアイドルやプロレスのグッズが売られていて、
というか積み上げられていて、吊り下げられていて足の踏み場もない。
これぞカオス。なんかちょっとしたらすぐ崩れ落ちそう。
番組ではゲストで出てきた
くりぃむしちゅーの有田が店主とプロレス談義を繰り広げていた。
 
その看板の前を通りがかり、ちょっと覗いてみようとなる。
閑散とした階段を4階まで上がって行く。
この店だろうと思うも、暗い。
19時近くだったので閉店時間だろうかと思うと、店主の方が出てきた。
節電していたと店の電気をつけてくれる。
テレビを見て来ましたか? と聞かれてそうだと答えると
あなたたちが7番目だと。
そういうものなのか。
テレビの影響でもっとたくさん押し寄せてきたんじゃないかと思っていた。
 
写真を撮っていいかと聞くと「商品を買ってくれたら」と。
SNS で否定的なコメントを書かれたくはなくて、
「でも買ってくれた人の SNS は好意的に書いてくれるんです」
じゃあと店内で何かを、と足を踏み入れた時に目に留まったのが
ウルトラマンの現場 ~スタッフ・キャストのアルバムから~』
これを取り出すと、おっ! と店主が反応する。
いくらですかと聞いたら、友達からもらったものなので値段をつけてない、
定価が4,500円だったので、3,000円でどうですか、となった。
あ、いいですよと財布を取り出す。
「カンパ300円もいいですか」というので妻の分600円も出した。
こんなすごいとこを見れるのなら安いものだ。
 
ウルトラマンお好きですか、と聞かれて
成田亨が母校の先輩でと話すと店主は目をキラキラ輝かせて
そこからはウルトラマンというか円谷プロ談義。
裏話がマシンガンのように出てくる。
僕も、あ、その話は成田亨の自伝に出てきますよねとか
啓文社の怪獣怪人大百科で、とか迎え撃つ。
しかし全然かなわない。
今年60歳で店を出して23年。生粋のコレクターだった。
3,600円も出してくれたのだからおまけをつけたいと
店内の中を探し、シルバー仮面のブロマイドを一枚くれた。
アンヌ隊員の店が銀座にあって聖地になってるとか、
モロボシ隊員の店が湘南にとかいろんなことを教えてもらった。
そして成田亨にはもっとデザインしてほしかったとしみじみ語った。
 
テレビの撮影の裏話も聞いた。
妻が番組では有田とプロレスの話をしてましたね、というと
ウルトラマンが映ると円谷プロにお金を払わないといけないからね」
だから店内も映らないように撮影して、
店の外でプロレスの話をすることになったのだと。
 
次の予定があるので行きますというと
わざわざ1階まで下りてきて見送ってくれた。
3階まで下りては少し話し、2階まで下りては少し話しと
とうとう1階まで来たという感じで。
入り口の看板のところで記念撮影させてもらった。
いやー、面白い人だった。パワフルな人だった。
こちらも元気をもらった。
 
僕の買った本は最近出たもので、
小学館講談社のカメラマンが撮影したのではなく
スタッフが撮影したスナップ写真から構成されたものだから貴重なのだという。
最近と言っても2016年。
店主のように濃密に生きてると一瞬なんだろうな。
 
路面電車に乗って5駅ほど行った先で下りて
伊太利屋台」という店。
地下のテーブル席。地下は他に客はなく貸切状態。
何を食べてもおいしかったなあ。
自家製の生ハム、キノコのピザ、からすみのパスタ……
店主が猫を肩に載せて登場。
猫好きにはたまらないですね。
僕らが話していると猫も少しずつ階段を下りてきた。
結局23時の閉店近くまでいた。
 
友人に車で送ってもらう。
風呂に入ってすぐ寝た。