埼玉県北本市へ

昨日のこと。
奥多摩BBQが中止となって予定がなくなる。
雨も上がって妻が、「小声書房」さんに行ってみたいという。
神保町PASSAGEのバイト仲間で、
自らの本屋の休みの日にPASSAGEの方に入っているとのこと。
 
埼玉の北本市に店舗があると聞いて、どこ? となる。
初めて聞く地名だった。
どの辺にあるのか見当もつかず。
カーナビに入れると和光市に近い我が家から下道で1時間半の距離だった。
 
笹目通りを西高島平まで行って笹目橋を渡る。
あとは国道17号線(昔の中山道に当たるのか)をまっすぐ。道そのものは単純。
台風2号の大雨が去って皆こぞって出かけようとしたのか、ほぼずっと緩やかな渋滞。
(渋滞を避けようとしたのか、カーナビは何度か国道を剃れて迂回しては戻った)
ブロンコビリー山田うどんの店舗に埼玉らしさを感じる。
 
途中、大宮市場の洋食屋「キッチンニューほしの」の看板が目に留まり、
これがおいしそうだと寄ってみることにした。
広い敷地内に市場らしく平べったい大きな平屋の建物が伸び広がっている。
東側が「埼玉県魚市場」となり、西側が「大宮中央青果市場」となる。
それに合わせ、市場の建物から少し離れた敷地内の東側の端に海鮮系の店が軒を連ね、
西側の端にはうどん屋、ラーメン屋、洋食屋などが並んでいた。
 
13時近くでほしのは満席。先に3組ほど待っている。
他の店を見ていると左端のうどんの店が同じように混んでいたかな。
ほしのの隣のラーメン屋は老夫婦が営んでいて暇そうにしていた。
しかしこれは観光客の目線であって、
市場で働いている人たちが朝、仕事の合間に食べに来るのはこっちなんじゃないかと妻が言った。
いつものラーメンやいつものチャーハンをかきこむ。
 
店の外には大きなカツカレーのオブジェ。
メニューを渡され、外で待っている間にオーダーを聞かれる。
妻はナポリタン、ミニハヤシライス、唐揚げのセットにして僕はジャンボカツカレー。
入ったらそんなに待たずにすぐ出てきた。
ジャンボカツカレーは想像以上に皿が大きかった。その分ご飯もカツもカレーも盛りがいい。
一番の人気メニューのようで、1/3ぐらいの人がこれ頼んでたかな。
隣のテーブルの親子も2人で食べていた。
とんかつは厚く食べ応えがあってカレーは洋食屋の優しい感じ。
これはいいなあ。食べ終わらないうちから妻とまた来ようとなった。
妻から分けてもらったナポリタンも唐揚げもおいしかった。
 
食べ終えて市場の中を少し歩いてみる。
午前中のうちに仕事を終えるのだろう、どの店もシャッターが下りて建物自体が暗かった。
最後まで残っていた精肉店も店じまいするところだった。
菓子の店や海藻の店もあった。
これは一度朝、来てみたいな。観光客向けに営業することのない、ガチの市場。
 
上尾、桶川と北上して北本に入る。
小声書房さんの店を見つけ、車を停める。
木箱を組み合わせて本棚としている。
その木箱のひとつひとつが一ジャンルとなっていて、わかりやすい。
しかもその品ぞろえがいいなというのは一目見てすぐわかる。
そうそう、このテーマだとこの本だよねと。
店の奥は PASSAGE のように貸し棚。
しかし話を聞くと毎月の棚料以外に請求しない、売上は全額棚主に渡すという。良心的。
月に一度棚の本の入れ替えを知れ暮れたら500円のキャッシュバックも。
家から近かったら、電車一本か日本で来れるのなら、僕らも一棚借りたいな……
この日ちょうど新しい棚主さんがオープンしたばかりで、
妻が購入した本がまさにその棚主さんの本だった。
これは棚主さんにとっても嬉しいでしょうね。
 
僕がこの日買ったのは
ダイアン・レイン、デボラ・ハーマン『マンソン・ファミリー』
(500円。チャールズ・マンソンのファミリーで少女時代を過ごした記録。
 伊藤なむあひという作家のミニフェアが開催されていてその棚で買った中古)
(新刊で649円。ホラー系アンソロジーの本箱からだったかな。
 ラブクラフトはいつか読まなきゃなと思っていたのでちょうどよかった)
・つかこうへい『小説 熱海殺人事件
(BOOK DONATION のコーナーより。文庫が1冊100円。
 売上の一部は地域の活動に寄付される)
 
レコスケ君』が置いてあるのを見て、お、と思う。
話していたら、僕がPASSAGEに並べたのを見て置きたくなったとのこと。
ありがたい話です。
小声書房、いいところだったなあ。また来よう。
 
その小声書房さんに聞いて、せっかく北本市まで来てここだけというのはもったいないと
北本駅前のギャラリー兼カフェの「CAFE やいち」を薦められる。
駅前の駐車場に停めて、住宅地の路地へ。
ジュエリーや食器、帽子のギャラリーとカフェ。
木のテーブルに座って見えるのは庭の木々。
妻曰く、「世の中のおばさま方が皆作りたいと思う理想の店」
いやー、こういう空間を作って維持するのは大変だろうなあ。
妻はコーヒーとレアチーズケーキ。
僕は自家製ジンジャーエール。生姜の風味がハッキリしつつも、スッキリした飲み心地。
ここもまた来ようと思う。
妻への誕生日のプレゼントとして帽子を買う。
 
小声書房とCAFE やいちと。
このふたつだけでも北本市ってかなりいいなと思う。
都心に比べたら足りないものは多い。
しかしそれ以上に、なくてもいいじゃないかという満ち足りたものを感じた。
 
帰り道、カインズを見つけて寄って行く。
あれこれ日用品を買う。
来る途中見つけた BOOK OFF にも入った。
SUPER BAZAAR なので大型店舗。服も売っている。
広いけど CD の品ぞろえはもう一歩だったな。
とか言いつつ、330円コーナー、550円コーナーでジャケ買い
 
「北上尾PAPA」という複合的な商業施設の中。
ここは1階がドン・キホーテ、向かいにニトリのデポ、ダイソー
ゲームセンターにパチンコ屋に老若男女が一日居ることのできる場所だった。
ダイソーもまた大きかったなあ。
コカ・コーラのコラボグッズのコーナーがあった。これがなかなかかっこいい。
初めて訪れる地域のこういう施設って面白い。
 
行きは混雑していたけど帰り道はすぐだった。
19時近くで全然外が明るい。
帰りに近くのライフに寄る。
夜は安くなった寿司。
日曜の夜はいけなくなったBBQの代わりに家のホームプレートでセットの肉を焼くことにした。