青森へ(2日目)

 
昨日書き忘れたこと。
「川よし」の個室、壁には小館善四郎に学んだという洋画家七尾謙次郎の額が飾られていた。
どちらも母校の先輩に当たる。
 
昨晩は缶チューハイを飲みながら『無人島レコード』を読んで過ごした。
取り上げたCDを探してみる。場合によってはオーダーする。
 
夜は暑いなと思っていると母が2重になっている窓を開けて網戸にすればいいという。
外が暑ければ2重のままで、少し涼しければ1枚だけ開けて、と。
雨が降っている。
23時過ぎに布団に入った。
 
何度か目が覚める。
7時前に起き上がった。引き続き、雨。
あまちゃん。遂に3月11日を迎える。
新日本風土記の再放送。
2020年夏の郡上踊り、阿波踊り福生のディスコ、常磐ハワイアンセンター
朝はソーセージ、ゆで卵、サラダなど。
 
今回は一泊だけなので家中に掃除機をかけた後、部屋の雑巾がけ。
昨晩組み立てた机も片付ける。
10時過ぎに家を出る。この日は浅虫の温泉へ行くことになっている。
その前に、僕の部屋、妻が泊まる部屋のカーテンを買い替えたいと近くの専門店に見に行った。
マンションだと防煙加工が必要だという。
シンプルなものがよく、冬暖かければよい。ほぼ無地に近い青いのを即決。
 
浅虫に向かう。
堤川を渡り、合浦公園の近くを通り、県病の前を通過。
母曰く、市民病院が経営不振で県病と合併する話が出ているという。
ブックオフが近くにあることを知って、時間もあるしと寄ってみる。
市内にCDショップはないはずだしと余り期待していなかったのだが、
amazon でオーダーするのだろうか。
なかなか悪くなかった。
Astor Piazzolla 始め、タンゴ・ブラジル系をまとめて売った方がいたようで、
Astol Piazzolla の1972年ローマのライヴアルバム
Cartola 「愛するマンゲイラ」
Juan Jose Mosalini 「Che Bandoneon」それぞれ国内盤帯付きを買った。
メタル系もたくさん売った方がいたようで。
Slayer / Iron Maiden / Metallica / Kiss といった辺り。
欲しいのもいくつかあったが、今回は見送った。
文庫の方、青森だからと言って寺山修司太宰治が多く並んでいるわけではなかった。
 
国道4号線に戻って浅虫へ。
すぐにも住宅地が終わって緑というか土と雑草の多い寂しい風景になる。
トンネルを抜けてしばらく行くと海が見えてきた。
海沿いに出て温泉街へ。
浅虫温泉駅、道の駅を通り過ぎてもう少し先へ。
以前、ホタテを売っているところに行ったことがあると母が言ってそこに。
平内町に入る。「ホタテ広場」それ自体は古い直売所だが、
隣のレストランが新しかった。というかおしゃれなつくり。リニューアルしたのだろう。
母と妻はホタテの鉄板ステーキ付き寿司御膳を。
僕はホタテの天ぷら&エビのかき揚げ丼。
さほど待たずに出てくる。
かき揚げ丼は油っぽいしつこさがなく、さくっと。その分海鮮らしさもそれほどない。
一方で、母が残したのをもらったホタテのステーキもホタテの寿司も肉厚でおいしかった。
炙りに塩辛に、付けタレのレモンを漬けたりと。
やっぱここはホタテにするべきだったか。
貝焼き味噌もあったのに。
 
広場の端に「青森ほたて貝祈願掛け所」という小屋があって、
願い事を書いたほたて貝がびっしりと吊るされていた。
彼氏・彼女ができますように、合格、家族の健康、願うことは皆どこも同じ。
「たくさん釣れますように 新米漁師」とあったのが浅虫らしさか。
直売所に行ってみると貝殻が売
られていて20円。特に書かず。
1階は水槽にホタテ貝がびっしりと。
他、ホタテ他海産物の加工食品やこの近くの野菜。
2階にホタテ漁業の解説や高橋竹山のコーナーがあった。
1階に戻って僕は手作りの猫の人形を買った。地元の人がつくるのだろう。
 
車に戻って道の駅「ゆ~さ」へ。
駐車場に停めて浅虫温泉駅の足湯に入った。
今日は昨日と違って涼しく、熱いお湯に浸かると気持ちよかった。
母は一足先に道の駅の野菜売り場へ。
浅虫温泉駅からの歩道橋を渡って海の方を見に行く。
海の駅もあったが、寂れてもはや営業していないようだった。
 
野菜売り場で落ち合って、
車で母の行きたいという南部屋(海扇閣)の売店に行ってみるも営業時間外。
また道の駅に戻って車を停め、その近くの「浅虫コリドー」というカフェ兼雑貨屋に入った。
旅館のすぐ近くで、もうすぐチェックインだからいいだろうと僕は缶ビール。
組木細工や万華鏡などいろいろと気になるものをテーブルに置いていて、
その中に小さな木製のレーンとピンのボウリング。
指でつまんで自分でピンを並べて、少し大きめのパチンコ玉を指で弾いて転がして倒す。
何回やってもどうしても1本だけ残る。何回もやり直してしまった。
 
14時半前。15時の宿のチェックインまで時間があって、車に乗ってダム湖を見に行く。
鄙びた温泉街の細い道をくねくねと曲がっていく。
その途中に小さな本屋、駅とは別の足湯、公衆浴場、
有名な椿館の本館(昨日会った八戸の老婦人はここで年に一度勉強会を行うという)
など通り過ぎて、ダム湖に出る。ホタル湖ともいう。
一周歩くと 2km で気持ちよさそうだったが、チェックインの時間が迫っていたのですぐ戻った。
もう10年前か、母と2人で来た時に小高い山を登って
名物の巨大赤松を見てこのダム湖に戻ってきたことがあった。
 
宿に入る。前回が10年近く前なのに女将さんの娘さんは母と僕のことを覚えているという。
そのときはそのさらに小さい息子が初めて階段を一人で上ったという記念日だった。
その息子も今や小学5年生で宿を手伝うようになったと聞いた。
近くのコンビニで缶ビール、缶チューハイを買って戻ってきて温泉に入る。
ここは4部屋4組までの小さな宿で落ち着いていて静か。
その分湯船も小さい。2人も入ればいっぱいになる。
自然と貸切になる。1人で入ってゆっくりとくつろぐ。
上がってきて缶ビールを飲む。買ってきたCDの解説を読む。
母と妻は先ほどの南部屋に行くという。その後、妻はダム湖に行く途中で見かけた本屋に行ってみると。
 
海に面した部屋で夕暮れ。
浅虫の花火大会の日は特等席で見ることができる。
18時の夕食までに3度温泉に入りに行く。
 
夕食。ここはお客さんを覚えていて、前回は何を出したから今回はこれを、となる。
出汁をかけたホタテを貝殻の上で焼いて、タラとキノコの鍋が出て。
先付けのホヤ、マリネ、酢の物、山芋のシンジョ、刺身(もちろんホタテと貝の紐あり)
夏だからか、焼き物・揚げ物はなく、あっさりとして酸味が多い。
やはり何を食べてもおいしい。
刺身の醤油がおいしくてジャブジャブつけていたらすぐなくなった。
お代わりしたら、小豆島の刺身醤油と教えてもらった。
瓶ビールの後は田酒を。
浅虫の地酒はあるか聞くと「湯の島」というのがあると。
でも旅館で出すには高すぎるとやめてしまったという。
母も妻も満足して、腹いっぱい。食べ過ぎた。
部屋に戻ってきてまた温泉に入る。
夜、部屋には布団が敷いてある。
 
宿は静かで、外を通り過ぎる車の音がするだけ。
今日の昼、時折貨物列車を見かけた。
長い長い車両が連なる。
浅虫から北へ、どこに向かうのか。
大間から貨物船に乗せる。その最短距離を選んでいるのか。
向かう先は苫小牧や室蘭か。