先週買ったCD #153:2023/09/19-2023/09/25

2023/09/20: TowerRecords リヴィン光が丘店
笹川美和 「続」 \3960
 
2023/09/20: HIKARIGAOKA 秋の古本市(シルバー書房)
Deep Forest 「Comparsa」 \330
(V.A.) 「Actrices: 18 Chansons」 \330
 
2023/09/22: diskunion.net
Motorhead 「Overkill Deluxe Edition」 \9850
Motorhead 「Bomber Deluxe Edition」 \9850
Thin Lizzy 「Live And Dangerous」1300
Thin Lizzy 「The Peel Sessions 」780
 
2023/09/22: オフィス・サンビーニャ
Fairuz 「Lebanon The Baalbek Folk Festival featuring Fairouz & Wadi Al-Safi」 \2200
 
2023/09/23: TowerRecords リヴィン光が丘店
Richard Marx 「Greatest Hits」 \1500
 
2023/09/23: BOOKOFF 練馬光が丘店
高中正義 「Jolly Jive」 \1210
ミドリ 「清水」 \330
Do As Infinity 「Do The Best」 \330
Less Than Jake 「Anthem」 \550
Joe Pass 「The Stones Jazz」 \693
(V.A) 「Westcoast Talkbox」 \990
(Soundtracks) 「ケイゾク」 \550
 
2023/09/23: www.hmv.co.jp
Do As Infinity 「Deep Forest」 \99
Deep Forest 「Made In Japan」 \297
Deep Forest 「Pacifique」 \99
 
2023/09/24: tower.jp
Arca 「Kick iiii」 \1210
 
2023/09/24: diskunion.net
The Muffins 「Secret Signals」 \1500
 
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笹川美和 「続」
 
笹川美和の代表曲と言えば今も、
デビュー曲にしてCMなどにも使われた ”笑” だろうか。
一度聞いたら忘れられない、
アバンギャルドすれすれの、覚悟を決めた、肝の据わった曲だった。
聞いたら思いだす人も多いんじゃないか。
しかし、他の曲まで覚えている人はぐっと少なくなると思う。
 
新潟県出身のシンガーソングライター。
デビューが2003年なので今年20周年。
息の長い活動となった。
エイベックスからデビュー。
何枚かシングルとアルバムを出してタイアップも決まるも大きくはヒットせず。
一度契約を切られてインディーズ(エイプリルレコード)へ。
いずれも「miwa~」と名付けられたミニアルバムを3枚とフルアルバム2枚。
むしろこの時期の方が精力的に活動していた印象がある。
3年後、エイベックスに復帰。
決して順風満々ではなかったからこそ、続けられたのではないか。
何度もの浮き沈みと紆余曲折を経て、
それでも歌を作り、歌い続けたからこそ、ではないか。
 
孤高の人というイメージがある。
気難しい、小難しいという意味ではなく、
この人はミュージシャン仲間とつるんで遊んでるという話を聞いたことがなく。
誰それと仲がいいとか。レコーディングに呼ばれて歌ってるとか。
(それは僕が知らないだけで、熱心なファンは多くを知っているかもしれない)
気心の知れた数少ないスタッフ、演奏家と慎ましく活動している。
音の佇まいにそんな親密さがある。
 
むしろミュージシャン側にファンが多いのではないか。
「miwa GLITTER」の10曲目”水族館の人魚”で
LUNA SEAINORAN がギターを弾いている。
一見、なぜ? と思うつながりだけど、
そういうことなのかもしれない。
 
孤高の人のイメージには
向こう側の世界から聞こえてくるような、突き放した感覚も大きい。
その声も低く、ときどき震え、ひんやりとしている。
自身の熱量が高まれば高まるほど、周りの熱を奪うというような。
 
「続」は今月発売で、一週間遅れで購入。
2枚組。
何かの記事で1枚目の楽曲の大半が7年前、2016年には出来上がっていた、
暗いからという理由でお蔵入りになっていたのを
20周年というタイミングで出した、というようなことが書かれていた。
言われてみないとわからない。
笹川美和の今がここにある、とすら思ってしまう。
その創作活動にブレがないから、
その世界観に確固たるものがあるから全然違和感を感じさせないのだろう。
 
もう1枚はここ数年の間に配信で発表された楽曲をCDにしたものなのだという。
8曲で40分弱。
この一見ボーナスディスクのような2枚目の方が今の笹川美和に近いという軽いよじれ。
 
早朝の湖に漂う朝靄というか。
聞いているとその透明な世界に吸い込まれそうになる感覚は変わらず。
この人には相当強い磁力があって、はまった人は抜け出せなくなる。
憑依系ではなく、歌姫系でもなく、昭和歌謡でもない。
まして癒し系でもない。
笹川美和という一人の人間の歌と声だけがある。
 
この人のコンサートは近いうちに行ってみたいと思う。