先週買ったCD #176:2024/03/04-2024/03/10

2024/03/06: BOOKOFF 札幌南2条店
John Abercrombie 「Speak Of The Devil」 \1210
Nelly Furtardo 「Folklore」 \990
 
2024/03/08: TowerRecords 札幌パルコ店
Average White Band 「Average White Band」 \1100
 
2024/03/08: www.amazon.co.jp
Nelly Furtardo 「Loose」 \706
 
2024/03/08: chaoticnoise
mademoiselleSHORTHAIR! 「mezzo」 \2530
 
2024/03/08: diskunion.net
Nelly Furtardo 「Whoa. Nelly!」 \680
Shannon Gunn 「On A Mountain」 \900
 
2024/03/09: DiskUnion 新宿ジャズ館
沖山秀子 「サマータイム」 \2650
 
2024/03/09: DiskUnion 神保町店
Nasca Car 「電波潮流」 \680
Dum Dum Girls 「Too True」 \480
Larry Coryell 「Standing Ovation」 \680
Thelonious Monk 「Monk's Dream +4」 \1200
Thelonious Monk 「It's Monks Time +3」 \1200
(V.A.) 「Snoopy's Sing-A-Long」 \1500
 
2024/03/10: TowerRecords リヴィン光が丘店
Bill Evans 「Undercurrent」 \1650
 
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mademoiselleSHORTHAIR! 「mezzo
 
札幌出張で雪道を歩いているとき、特に理由もなく、目に留まって
Nasca Car という関西のグループの「最新録音盤」(2013)というアルバムを聞いた。
他にどんなアルバムがあるのだろう、と検索していたら
近年のアルバム「ウィー・アー・アンダー・アレスト」(2019)の紹介分にて
『元マドモアゼル・ショートヘアのホカダナオミを一部フィーチャー』とあって、
いや、全然知らないなあ、と。
関西サイケデリアの残党だろうか。でも名前がいいなあ。
調べると一枚だけCDが出ていて、ジャケットには猫が。
これは買いだな!
 
mezzo」1996年の作品。
2024年の今、全然入手が難しそう。
ヤフオクやメルカリにも出ていない。まして、amazon にあるわけがない。
それがなんと、高知の『chaotic noise』という通販サイトで新品を買うことができた。
探してみるもんだ。
こんな風に眠ってるデッドストック、全国にあるのだと思う。
 
出張から帰ってくると届いていた。
さっそく iTunes に取り込む。
女性ヴォーカルらしいが、アマリリスみたいなアヴァンギャルドなのとか、実は絶叫系とか……
バックは絶対ノイズだろう。
そう思って恐る恐る聞いてみたが、全然違ってた。
ジャケット通りの、ジャケットの猫通りの、優しい音だった。
 
言ってみれば、日本のアシッド・フォーク。
パンク以後のサイケデリックもブルースも呑み込んだフォーク。
その特徴は音楽的な構造よりも、
異世界と交感するかのような感受性の鋭さにあるだろう。
ヒナギクの冠をかぶった少女たちが木漏れ日の中で妖精と出会うかのような。
 
1曲目はギターだけで歌い、
2曲目や4曲目以後は(このジャンルの集大成と僕が思う) Espers のようなアシッド・フォーク・ロック。
そして3曲目がなんと、
Strawberry Switchblade の永遠の名曲「Since Yesterday」だった。
洋邦問わずいろんな人がカバーしてますが。
日本だと mari mari も渋谷系のテイストでやってたなあ。
でもこの彼女たちのカバーが一番しっくりくるなあ。
ポップのようでいて、やはり根っこはこのデュオもフォークなんですよね。
 
……と書いてて今、ふと思ったんだけど
Espers の1作目が今調べたら2004年。
10年近く後だった。
マドモアゼル・ショートヘアがこういう音楽性に至ったのはたまたまなのか。
いや、そんなことはない。
例えば、日本だと、SAKANA といった先駆者があるわけで。
 
アルバムはこの「mezzo」だけだった。
続かないのはなんかよくわかる。
秋の日の木漏れ日が束の間のものでしかないように。
 
解説は Boredomes / 想い出波止場 etc. の山本精一が書いていた。
 
『chaotic noise』から届いたレターパックがかなりミチミチで、CDだけなのに?
と思っていたら、『CHAOS KOCHI』という彼らのミニコミ誌が2冊同封されていた。
『Chaotic Noise』が高知市ライヴハウスなのかな。
ハードコアパンクがメインっぽい。いいね。
インタビューだったり、リアルな言葉が満載。
最後に、ディスクレビュー。新旧問わず。
Butthole Surfers  / Superchunk / 三上寛 はいいとして、
エチオピアのサティこと、Emahoy Tsegue まで。
いいなあ。行ってみたいなあ。
 
彼らの通販サイトでは他に、三上寛 / 田畑満 / Acid Mothers Temple & ...
など。
日本にはまだまだたくさん、面白いところがあるなあ。