江古田、沼袋、新井薬師を歩く

文化の日で3連休。
初日の今日は友人に会いに行く。
同期。今月で会社を辞めることになり、久しぶりに連絡をもらった。
以前にも何度か訪れたことのある中野の家へ。
 
まんぷく、ブギウギ、こころ旅と見て、またブギウギ。
祝日なのであさイチはなく、病院ラジオだった。
洗濯物を干して9時まで見た。
島忠改めホームズにトイレットペーパーやみみたの猫草用の土を買いに行く。
厚手のジャンパーを着ていたら暑く、Tシャツ1枚になる。
家に戻ってきて上に羽織るものを長袖のネルシャツに替えるが、
結局この日ほとんど着なかった。
11月上旬だというのに最高気温は25℃
 
手土産に甘いものを買うかと江古田駅近くのアンデルセン
シュークリームとコロネを買う。
コロネは家に帰って妻と自分の分も余分に買った。
駅前のブックオフ。ここは店舗が小さいので品ぞろえは今一つ。
しかし、ブギウギの主題歌を毎日聞いていて
Ego Wrappin' を聞きたくなったところに
2枚組ベストアルバムが安く出ていたので思わず買ってしまった。
 
江古田通りを南に下っていく。
途中、機関車を見かける。日本陸軍のものだったという。
普通にアパートか雑居ビルの1階入り口部分の引っ込んだところに置かれていた。
 
昼は沼袋との間ぐらいの住宅街の中にあった「レストラン中里」で食べた。
カウンターだけの小さな店。
80代ぐらいと思われる老夫婦が2人で切り盛りする。僕はカツカレーにした。
僕の後に来て隣に座った若者が時間がかかるけどいいかと聞かれていた。
年老いたご主人がゆっくりゆっくり丁寧に調理する。揚げ物の音がする。
飲み物を入れた冷蔵のショーケースの上に置かれたラジカセがNHK の AM を低い音で。
福山雅治とかモーニング娘。の過去のヒット曲が流れていた。
 
20分ぐらい待っただろうか。
銀色の細く深い、昭和の懐かしいカレー皿に入って出てきた。
カツは薄く、食べやすいように小さく切られている。
それが熱々のルーの中に沈んでいる。
なぜかグリンピースが3粒添えられている。
ああ、昭和のカツカレー。
隣の席の若者が頼んだポークソテー
奥の席の親子の唐揚げもおいしそうだったな。
店を出て向かいの中華料理屋も賑わっていた。
今でこそ住宅街だったが、かつてここは商店街だったのだろう。
 
江古田通りの終わりまで来て、少し西へ。
沼袋駅北口の商店街に入る。
下駄や草履の多い履物屋、魚屋が残っている。
鞄屋、町中華精肉店の片隅で焼き鳥を焼いている。
路地の奥まったところに銭湯の煙突も見えた。
沼袋、住みやすそうだな。江古田の小さい版というか。
 
沼袋の駅を過ぎて平和の森公園の脇を歩く。
そのうちに友人の家へ。
予定よりも30分早く着いてしまった。
お土産のシュークリームを食べ、自家製のジンジャーエールを飲ませてもらった。
友人も猫を飼っていて、なんともモフモフしている。
今朝ホームズでみみた用におもちゃのネズミを買ったが、もうひとつお土産としてこちらにも。
 
哲学堂公園に散歩に出る。
途中、新井薬師の商店街を通る。ここも居心地のいい通りだな。
中野駅から少し離れ、店が出しやすいのかもしれない。
おしゃれなカフェや飲食店がチラホラと。
その中で入った古本屋「Chillaxin' Book Shop」が品ぞろえがよく、スペースの使い方もよく、
コーヒーやビールを飲むこともできてかなり理想的な店だった。
聞けば昨年の今頃オープンしたのだという。
店内ではライトなヒップホップがかかっていた。
中島らも『株式会社日広エージェンシー企画課長中島裕之
泉山真奈美『Drop The Bomb!!』
などを購入。中島らもの本は店長曰く「僕も好きですよ」と。
 
新井薬師にお参り。初めて来た。
毎月第一日曜日は骨董市が開かれるのだという。
 
歩き続けて哲学堂公園へ。
中をかなり切り込んで川が流れている。
詳細は忘れたが、海外の彫刻家による哲学者たちの像が並んでいた。
林の中の小道を歩いて高台に出る。
晴れた温かい休日、ベンチに座ってのんびりしている人が多かった。
 
いくつかの歴史的な建物に入った。
そのひとつが東洋大学創始者にして哲学堂をつくった井上円了の集めたものを展示していた。
幽霊、天狗、狸が好きだったんだな。
別の建物は小さな図書館で、その生涯を紹介するビデオを流していた。
もう何十年も使われていると思われる木製の黒ずんだ本棚があって、まばらに本が置かれていた。
並んでいた、というよりも置かれていた。
東洋大学百年史という何巻もの分厚い本であるとかが横置き。
漫画のコーナーにはなぜか『寄生獣』と『のたり松太郎』が。
不思議なラインナップだった。前者は幽霊、天狗、狸枠だったのだろうか。
 
硯塚、筆塚、狸燈などを見て公園を後にした。
その近くの洋菓子の店のイートインで休憩して中野駅方面へ。
中野ブロードウェイ近くの古本屋を紹介してもらった。
青熊書店用に何冊か音楽本を購入した。
16時、友人とはそこで別れて帰ってくる。
夜は別の元同期が遊びに来て夜ご飯を食べるという。
僕は日が暮れるまでに帰りたく、時間が合わず。
しかしそのもう一人の元同期が以前送ってくれたという黒砂糖を僕も一袋もらった。
 
3時間半ずっと喋りっぱなし。しかし、仕事の話、会社の話はほぼ出なかった。
同僚ではなく、友人。友人ってそういうものだよな、と思う。