朗読ライヴ in 本楼:当日

昨日の朗読ライヴ in 本楼は満員御礼、大盛況で無事に終わりました。
ありがとうございます。
定員50名のところに当日キャンセル待ちで入れた人も含めて最大56名、
そのうち3名来れずで53名。
ギュウギュウ詰めになってしまったが、その分会場の熱気がすごかった。
 
事前の企画、調整や手配は妻が多くを仕切って、当日の司会も。
獅子奮迅の働き。
僕はリハーサルの間コーヒーを淹れて配ったり、開場してからは物販担当。
裏方に回る。
 
奇しくもこの日はイシス編集学校の松岡正剛校長の逝去が
ニュースリリースされた日だった。
そんな日に僕らでいいのか、とも思ったが、
どこからもやめましょうという声が上がることなく、そのままやりきった。
 
最後に僕が松岡校長に声をかけられたのは
編集学校の6月の伝習座という指導陣の集まりの時で、
やせ細った体をソファーに沈みこませて、
囁くような声で「オカムラオカムラ」と。
近くに寄ったら「本屋はどうだ?」と聞かれた。
少し話して、「始めてしまったものは続けなさい」と手をポンポンと叩かれた。
 
その本屋のイベントなのだから、校長も喜んでくれるだろう、
そう思って妻も僕も覚悟を決めた。
あからさまに追悼イベント、とはしなかったが、いくつかの意味はそこに付加されたと思う。
この日、この場所でしか生み出しえないものがそこに生まれた。
 
前回4月の時は朗読が『芥川龍之介の桃太郎』だけだったのが
もう一冊、岩井志麻子『おんなのしろいあし』も。
雨の場面にて突然の豪雨となって、本楼も琴・ピアノの音に加わって雨の音が。
こういう「演出」も遠くから見守っていた校長が…… という話も出てきた。
 
僕は受付で遅れて参加の方の対応もあって全ては見れず。
芥川龍之介の桃太郎』の2人の編集者、『おんなのしろいあし』の編集者、
そろい踏みでの寺門先生とのトークも後半だけ。
場内からの質問コーナーがあった。
編集者としてどういう絵本を取り上げたいか、という質問に対して
うまい下手ではなく、これまでに見たことがないもの、とか、
絵本の形を借りた弱い者いじめ、大人の価値観の押し付けとなるものは避けたい。
そんなやりとりが印象に残った。
 
物販は『芥川龍之介の桃太郎』が飛ぶように売れた。
手元のチェックが追い付かず、〆の金額を合わせるのが大変なぐらい。
一方で、デコポンジュースや青森の桃ジュースなどの飲み物は全然売れなかった。
無料で用意した軽食の、まい泉のミニバーガーも。
それぐらい皆、熱心に本楼の雰囲気や朗読・演奏の雰囲気に浸っていたのかなあ。
そう思うことにしよう。
 
イベントそのものは21時半まで。
後片付けをしていたら23時過ぎ。
手伝いに来てくれた編集学校の仲間を車に乗せて送っていく。
妻の運転で僕は最後寝てしまっていた。
簡単に後片付けをして、ようやく寝たのが午前1時過ぎ。
疲れたが、やりきった、という日だった。