餅つき大会

昨日の昼、外に食べに行こうと歩いていたら
僕が今いるオフィスの近くにある、とある有名な会社で餅つき大会が行なわれていた。
ビルの敷地内にテントが設営されて、揃いのハッピを着た人たちが大勢いて賑わっていた。
なんだろう?と近づいてみたら餅つきだったわけだ。
臼が何個も用意され、あちこちでモクモクと湯気が沸いている。
若い女性社員がキャーとか大声で笑いながら杵を振り上げて、下ろす。
慣れた手つきの年老いた男性社員が、もち米を返してササッと合いの手を入れる。
昨日は風が強かったものの晴天で10月並の暖かさ。絶好の餅つき日和だった。
出来上がったお餅はお汁粉なんかにしてその場で食べるんだろうな。いいなあ。
その会社では昨日が仕事納めで、餅つきは創業以来の毎年の恒例行事なのだと思われる。
なんだかうらやましかった。ああいう行事って、いいね。一年の締めくくりとして。


津軽半島の最北端に近い祖母の家でも僕が小さい頃までは餅つきを行なっていた。
ある年1回だけ見た記憶がある。
子供の僕はやらせてもらえるわけがなく、遠くから眺めてるだけだった。
その日のうちに食べたんだろうな。そこのところは記憶がない。
いや、まてよ。毎年正月に祖母の家に行くと
居間の真ん中に据えられた大きな石油ストーブの上で
常に素朴な風合いの餅が焼かれているし、
親戚中に餅が出回っているしでやっぱ餅つきやってるのかも。
年末年始の親戚が集まってくる時期じゃなくて、
その前に終わらせているだけなのかもしれない。


全国的な分布がどうなのかよくわからないが、
祖母の家では普通の白い餅と緑色のヨモギ餅と2種類あった。
僕は白い餅ばかりを食べた。今でもそうだ。
お餅って白い方が気分あるじゃないですか。鏡餅しかり。
どっかの地方では栃の実を入れるって聞いたことがある。どこだったかな。


今は餅つき機なんてものがあって機械で餅をつく時代だけど、
昔ながらの臼と杵の餅つき、そしてみんなでその場で食べるという季節の行事は
これからも残り続けた方がよいと思う。
うちの会社でもやったらいいのに。
IT系だから似合わない、なんてことはないのだから。