「SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ」

昨日は会社の映画部の鑑賞会で
エヴァンゲリオン」と「SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ」を見に行った。
場所は木場の「109 CINEMAS」
両方見れて、タイムスケジュール的にちょうどいいのがここだった。


ここは僕としてはとても懐かしい場所。
3年前、仕事の都合で昼夜逆転した生活を送って
作業場の会議室で寝泊りしたりその近くのホテルで仮眠を取ったりしていた頃、
(昼と深夜のバッチの稼動確認をしていた)
あれはようやく長い長いトンネルを抜け出した日だったか、
これから家に帰るか、あるいは久々に家で寝て戻ってきたかで時間があって
オーシャンズ11」を見たんだよなー。


家に帰るのは週に1度。ずっとホテル暮らし。
朝・昼4時間ずつ仮眠で替わりの人もなく当直に就く毎日。
かなり厳しかった。ハードだった。
だけどあの頃の辛い思い出はほとんど忘れてしまって、
なんか異様に楽しい時期だったという記憶になってしまっている。
アハハハハ。
極限状況に陥って、「これしかできない」「これ以外にすることがない」となったのは
後にも先にもこの時だけ。
いや、ほんといい経験になったと思う。


あの頃は毎日毎日深川ギャザリアでご飯を食べて。
一番通ったのが「陳建一麻婆豆腐店
ここの麻婆豆腐は東京一ウマイ。今でもそう思う。
久し振りに食べて再認識する。
いや、ほんとウマイ。絶品。ご飯もスープもお替り。
これぐらいなら土日にわざわざ食べに来てもいいよね。
「異論あり。ここの方がおいしい」という人がいたら是非とも教えてほしい。
喜んでそこに食べに行ってみるよ。


なんか結局木場まで映画を見に行ったのは
陳建一麻婆豆腐店」に行きたかっただけなのでは・・・

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ってとこでまずは「SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ」
(見たのは「エヴァ」の方が先だけど)


三池崇史監督作品。実は僕、この人の映画これまで見たことがなかった。
興味持っても全然、縁がなかった。ようやく見ることができた。


はっきり言う。
誰が出てようとどんだけメチャクチャなことやってようと
「荒野の用心棒」とか「続・荒野の用心棒」であるとか
元ネタの方が100倍面白い。そうじゃないですか?
(というか、そもそも黒澤明の「用心棒」を見たことのない僕は
 この映画語る資格ないか・・・)


見てると確かに面白い。時間の経つのが早い。
でもそれって即物的で刹那的で
新しい視点とか新しい存在感とか、なんにもなかった。
なんかこう、スカッとしない。「アー2時間が終わった」というそれだけ。
名作には程遠い。どっちかっつうと迷作。
この人の他の作品見てないからわからないけど、他の作品はどうなのだろう?


よかったのは桃井かおり木村佳乃だけか。
佐藤浩市だろうと伊勢谷友介だろうと伊藤英明だろうと
男性陣はみな、そこそこ演技はできても
マカロニ・ウェスタンを背負うだけのオーラがなかった。


それ以外の箇所ではなかなかよくできてて、
ああこの人は面白い絵を撮るなあ、アイデア豊富だなあと何度も感心させられた。
それだけにもったいない。


映画が面白いってことと映画を作ることが面白いってことは
やはり別物なのだな、ということを思った。