スペイン一人旅 その27(7/29:さらばバルセロナ)

okmrtyhk2009-08-26


7/29(水)


朝6時に目が覚める。
荷物をまとめて、忘れ物してないかあれこれチェックして、
7時に下に降りて、コーヒーを飲む。
部屋に戻ってリュックサックを背負って、フロントでチェックアウト。


空港までのバスはカタルーニャ広場から出ている。
地下鉄3号線に乗って「Passeig de Gracia」で降りる。
しまった、1駅前の「Catalunya」の方が近かったな、と下りた後で気づく。
地上に出る。さて、どっちがカタルーニャ広場なのか。
バルセロナの駅は必ず出口に周辺地図が掲示されていて、
現在地点もポイントされていてとても便利なんだけど、惜しいことに方角が分からない。
上が北だと思って歩き始めても、北に向ってるとは限らない。
そんなわけで、こっちかなと歩き始めたら思いっきり逆だった。
気がついたら一昨日訪れたカサ・ミラの近くまで来ていて、1駅分歩いていた。
急いで引き返す。
カサ・バトリョに差し掛かって、「あ」と思う。
そうか、一昨日「Passeig de Gracia」で下りてカサ・バトリョを見に行ったんだから、
そこを基準に方角が分かったはず。
落ち着いて考えていれば・・・


広場にはバスが停車していて、
スーツケースや大きなリュックサックを背負った観光客が続々と乗り込んでいる。
これが「T1」行きと「T2」行きとがあって、果たしてどちらだろう?と迷う。
ターミナルの1と2。地球の歩き方を見ても、旅行会社からの資料を見ても書いていない。
成田空港だったら隣り合わせていて、どうとでも移動できる。
バルセロナエル・プラット空港もきっとそうだろうと考えて、
荷物の大きさからこっちが国外観光客向けじゃないかと「T1」の方に乗ってみる。
5ユーロ。「T2」は国内線だろうか。


バスが走り出す。
歩いていると気がつかないけど、バルセロナ中心部の建物はどれも8角形なんですね。
次々と通り過ぎていく。
角張ってなくて町の雰囲気が柔らかい。


途中、信号待ちで噴水のある広場の前に停まる。
向こうに大きな宮殿が見える。周りには他に建物がなくて、国会議事堂並みの物々しさ。
噴水も威厳に満ち溢れている。
あれはなんだったんだろうな。


バスはやがて、バルセロナの郊外へ。
周りには空港らしき建物は何もないのに、「T1 ↑」と「T2 →」と目的地が分岐する。
もしかしてこれ、かなり離れているのでは・・・
少しドキドキしだす。ルフトハンザの国外行きが「T2」だったらどうしよう。
「T1」に到着する。「T2」は、いや、ほんと全然遠くで。
地下鉄で一駅とかそういうレベルじゃない。
とりあえず入ってみたらルフトハンザのカウンターが目の前にあって、ホッとした。


フランクフルト行きが2時間前ということもあってか、
ルフトハンザだけ行列となっている。ものすごく長くなって、ウネウネと。
30分ぐらい待たされただろうか。中上健次の「奇蹟」を読みながら過ごす。
チェックイン。荷物が重たくなっていたので、今回はリュックサックを預ける。
成田で受け取ると確認をする。
「Window or isle ?」と聞かれて、「Isle」と答える。
海外ではどちらにするか必ず聞かれるけど、日本だと窓側にするか通路側にするかあんまり聞かれない。
チェックインの時間に寄るのか。席に余裕がないと聞かれないのかも。


行きと同様、出国審査なし。手荷物検査のみ。ベルトを外してサンダルを脱ぐ。
出国審査を行っているブースがあったので、とりあえず行ってパスポートを差し出してみたら
スペイン人かどうか聞かれて、ノーと答えたら、こっちじゃないよと言われる。


出発ゲートへ。
免税店で会社へのお土産として、スペインのタバコを1カートンとスペイン製のお菓子を買う。
これがまたおいしいのかまずいのか、何個入ってるのか不明。とりあえず甘そう。
合計51.1ユーロ。
レジに行って支払いをしようとして、ドキッとする。
カーゴパンツの右サイドポケットに差していた搭乗券2枚のうち、
バルセロナ−フランクフルト間のがなくなっている。
フランクフルト−成田間のはある。どうして片方だけ無くすのか・・・
とりあえず落ち着け、と思う。
取り乱すことなく支払いを澄ませて、インフォメーション・センターへ。
搭乗券無くしたんですがと言ったら、係りの女性の方が日本語で「オカムラトヨヒコサンデスカ?」と。
届けられていたようだ。助かった・・・
受け取ってこんなにホッとしたことはない。一昨日スリにあった時以上。


vodafone の広告をバルセロナのあちこちで見かけて、空港内にもあった。
「We're Roaming in Latin America」
バックパッカーのきれいな女の子が、ペルーを旅行している。


30分ほど待つことになって、中上健次の続きを読む。
搭乗開始。エコノミーの列に並ぶ。
前に並んでいた若い女性は vaho の、僕が買ったのによく似たショルダーバックを使っていた。
大きく「Madrid」と書かれている。


飛行機に乗って、さらに読み続ける。
3人がけの席では隣に小さな女の子と母親。熱心になって英語を教えている。
女の子が泣き出して、キャビン・アテンダントからクッキーをもらう。
機内食では例によって、ドイツビール。
配られたのはサンドイッチ。


3時間後、フランクフルト到着。
乗り換えまで1時間しかなくて、モタモタしていられない。
Passport Control を通過して、すぐにも搭乗時間となる。


機内の各エリアの入り口に小さなラックがあって、
ルフトハンザの絵葉書が束になっている。これがかっこいい。
もらって帰る。成田行きに乗るとまた別の絵葉書が置いてあって、それももらう。


成田行きに乗り込む。
真ん中の4人がけの席の左端となる。
今回は乗客半分以下か。あちこち空いている。
すぐにも食事となって、ドイツビール2本にワインにコニャック。
機内食はいり卵にフライドポテト、フルーツ。
中上健次にのめり込んで、気がついたら眠っていた。