インターネットはこの先どういう方向に向かうのか?

インターネットはこの先どういう方向に向かうのか?
というのをちょっと考える。
専門家じゃないんでかなり浅いけど、ご容赦ください。


Web2.0」というキーワードがブレイクしたのは3年ぐらい前か。
いつのまにかとんと聞かれなくなった。
口にすると恥ずかしいし、「じゃあ Web3.0」と考えるのもなんか違う。


Web2.0」でやろうとしていたことが
今まで情報を発信する側と受け取る側にはっきりと分かれていたのが、
垣根がなくなって誰もが発信可能となって
情報を発信するという行為が特権的なものではなくなることを指していたのなら、
今やそれはごくごく当たり前のこととなって
むしろ前はどうだったっけ?と分からなくなるぐらいにまでなった。
日常生活をガラッと変えるような劇的な変化では実はなくて、
Web2.0」と呼ばれる前からなだらかに物事は進められて来たのだ。だから気付かない。
じゃあたいしたことなかったのか?というとそんなことはなく、
むしろそれまでの方向性を覆して真逆にする一大転換だった。
これほどまでの出来事、というか革命がここまで静かに行われたことは奇跡だと思う。
というか、同じ意思を持つ人が世界の各地に偏在して
クールに進めて行くという有り方そのものが、
Web2.0」というキーワードに表される考え方の核に当たるのだろう。


じゃあその先は?
個人的にはインターネットというものがより普及するにつれて
社会的インフラの度合いを高めて、
もっとシンプルになって、もっと目立たなくなるのだと思う。


あれができます、これができます、本が買えます、動画が見れますというのが
もてはやされる時代ではなくなった。
何か新しいことができますというのが当たり前のこととして認識されるようになった。
つまり、革命的なツールではなくなった。
その分、蛇口をひねれば水が出てくるような生活必需品となった。
今やどこででもネットに接続できる。
テレビとかゲーム機とか。今後はもっと増えるだろうね。
街中でネット絡みの映像や音声に触れる機会がここ2・3年で飛躍的に増えて、
PC+ブラウザとかモバイルってのはメインのメディアではなくなるかもしれない。


例えばカーナビとかさ。もっと進化するだろうね。
JRのホームとか車両の中とか、
テレビ広告ではなくてネット広告のためのモニターが設置されるんじゃないか。
というか境目がなくなる。
渋谷のハチ公前の広場を取り囲む巨大モニター群って今、
ミュージッククリップとか CM を流してるけど、ここにネット広告が流れ出す。
ハチ公前の広場に PC を置いて、インタラクティブに巨大モニターの映像と音声を演出できたら
広告としての効果はかなり大きいだろうね。
そこまで来ると、インターネットなのか何なのか普通の人にとっては分からなくなってくるし、
分かる必要もなくなる。
それでいいんだと思う。


そしてそこで流れているものは派手で印象的なコンテンツよりも、
シンプルなコンテンツの方が圧倒的に多くなっているのではないか。
人目を引けばいい、遊べればいいってものではなくなっているのだから。
情報を発信するべき人がいて、受け取るべき人がいて、情報が発信される、
という原点、メッセージの原点に立ち返っていくと思う。
情報「量」は更に爆発的に増えていく。


一般の人の環境でもスムーズに動画を扱えるようになって、
インターネットは既存のメディアでできることは一通りこなせるようになった。
これ以上の進化って実は難しいかもしれない。
インターネットかどうかに関係なく、全く新しい表現形態を生み出すということなのだから。
最初はインターネットそのものが新しい表現形態なのか?と思われた。
ある意味そうだったし、ある意味違った。
インターネットとリアルはせめぎ合うのではなく、融合してしまう。
これまでインターネットはリアルを追いかけ続けてきた。
これから先、その必要はなくなるかもしれない。
同じ理屈で、90年代のSF(例:ニール・スティーヴンスンスノウ・クラッシュ」)のように
インターネットがリアルを追い越す、
日々バーチャルな空間にどっぷりと漬かるということもないだろう。


話変わって、Twitter って僕全然利用しないけど(アカウントはある)、
あれっていいよね。
140字しか使えなくて呟くだけって言う。
今の時代を、かなり象徴してる。
「インターネットだからあれもできるこれもできる」って発想にもはや立たなくていいという。
みんな疲れたんだよ、たぶん。そういうことに。
不特定多数の知らない人相手に、あるいは知ってる人に、ポツンと呟いてみたくなって、
そのときたまたまネットの方が向いてんじゃない、となった。ただそれだけ。
新しい技術が生まれたから新しいサービスが生まれたとか、そういうことじゃない。
基本的なことはかなりローテクだよね。
なんかもう、人の心を掴むのにネットもリアルも関係ないよね。


あと、クラウド絡みでライフログってのが個人的に気になる。
例えば、デジカメで撮った写真を自動的にネット上のストレージへ。
例えば、google でも yahoo でもいいけど、WEBメールを一生涯使い続ける。
その人の行動の記録というかログがどんどんネット上にたまっていく。
それは今後どのように使われていくものなのか?
自分自身の複製を作ってネットの向こう側で遊ばせて、
第二の人生を歩ませるところまでいけるのか?


そんなとこです。
こういうことを書くの、次は来年か、再来年か・・・