Paper Sky no.20 「寒くてあたたかい国、青森」

先月松丸本舗にて『Paper Sky』という雑誌を見かけた。
知らなかった。タイトルの左上に小さく「地上で読む機内誌」とあるのが気になった。
過去のが揃ってるのではなく、最新号だけ。
特集が「妖精に守られた自然の王国へ 華恵さんといくノルウェーの旅」とあった。
お、ノルウェーか、懐かしいなと思わず買ってしまった。
パラパラとめくってカラー写真の風景がきれいだったし。
http://www.papersky.jp/


これは他の国も特集されてるんだろうなと
家に帰ってバックナンバーを見てみたら国外だけじゃなく、国内も扱っていた。
そのうちのひとつに青森があった。
いつか行きたいと思っていたギリシアと合わせて、取り寄せてみた。
http://www.fujisan.co.jp/product/1281680322/b/131943/


背表紙を見てみたら刊行が2007年。なのでもう5年前になる。
サブタイトルは「寒くてあたたかい国、青森」
恐らく八甲田山と思われる分厚く雪に覆われた木々の風景がいくつか続いて、
青森を代表する温泉を紹介。青荷温泉蔦温泉酸ヶ湯温泉といった定番から、
大鰐町の大湯会館、平川市の新屋温泉と新岡温泉などの「温泉銭湯」まで。
(それで言ったら帰省したら毎晩通ってる油川温泉もそうだ)
「温泉銭湯」っつうのがいいよね。
分け入ってそこに暮らす人たちと触れ合った、という感あり。


もうひとつ大きく取り上げられているのが、
弘前に8点の作品を残した建築家:前川國男
1920年代末、パリに留学してル・コルビジェに師事。
東京で育ったものの母方の家系が津軽の旧家という縁もあり、
デビュー作は弘前に。以後1980年に至るまで長きに渡る関係を築く。
弘前こぎん研究所」や「弘前市庁舎」など。
その作風はかのブルーノ・タウトをして
「どうして辺境の地に、コルビジェ風の白亜の建物があるのか」と驚かせたという。
ふーむ。知らなかった…


他は奈良美智、『森のイスキア』の佐藤初女
完全無農薬のリンゴ作りで有名な木村秋則など。(敬称略)
5年前となるとこうなるかな。
弘前はチーズケーキの町というのが何気にツボ。


この雑誌の企画で昨年夏、
「ツール・ド・アオモリ」というのが開催されていたみたい。
http://www.papersky.jp/2011/10/04/tour-de-aomori-lookingback/


3冊比較して眺めてみて、最初の頃は
総合的な旅の雑誌として特集の他は手広くいろんな人が記事を書いていたのが、
ハナレグミとかいとうせいこうとか細野晴臣とか…!)
途中から特集が「誰々と行くどこそこ」と焦点を絞るようになって、
紙面もシンプル化。これがいい。
洗練ってこういうことなのだと思う。