熊野古道を歩く その11(2/20:小口〜小雲取越〜請川)


7時半に起きる。8時に朝食。
朝食。一夜干し、ほうれん草の胡麻和え、胡麻豆腐、目玉焼き、
海苔、梅干、明太子、たくあん、マグロと昆布を梅で和えたもの、味噌汁。
しっかり食べて宿を出る。
おばちゃんに熊野古道の入り口までの道案内をしてもらう。
おばちゃんはこちらが見えなくなるまで手を振ってくれる。


小口の村の中をしばらく歩いて村はずれのトンネルをくぐり抜ける。
本日は13kmの道のりとなる。しかし、昨日ほどのアップダウンはない。
公式ガイドの地図ではハイキングコースと書かれている。
(とはいえ、「え、ウソだろ?」と思うような登り坂は前半何度もあった)
http://www.wakayama-kanko.or.jp/walk/024/map.html


09:50 桜茶屋跡。登り口すぐのところで遠くにヘリコプターの音が聞こえた。
見ると向こうでローターが回転したまま地面に停まっている。
誰かを、何かを、待っていたのか。そしてなぜか演歌が大きな音で流れていた。
この日の朝だけのことなのか。いつもこの時間には定期バスのように飛ぶのか。


10:30 石堂茶屋跡。冬だというのに小さな虫がまとわりついてきた。
植生が違うのか、こちらのルートは苔がそれほど生えていない。
前日の、全てを覆いつくさんとする生き物のようではなく
ただ単純に年月と共に積み重なってきた苔というだけのような。
心なしかこちらの方が落ち葉も多かった。


10:45 林道交差。古道を歩いているとトイレがあんまりなくて、
2時間おきにひとつぐらいしかない。
時々我慢しながら歩くことになる。かといって立ちションもイヤ。
林道を下っていったところにあると知って降りていく。
途中「和歌山県朝日夕日百選の碑」というのがあって、
山々を一望に見渡せる場所があった。この眺めは素晴らしかった。
その見晴らしのいいところに「太陽光発電実証実験バイオ処理式トイレ」があった。
微生物が有機物を食べて二酸化炭素と水分に分解するという。


11:10 百間ぐら。大雲取越・小雲取越を通してここの眺めが最高か。
木々の向こうに白いダムのように見えるものがあって、あれは何かと気になった。
熊野川も見える? おそらく今日のゴールの請川から川湯温泉の辺りなのだろう。
ここからはひたすら坂道となる。


11:45 松畑茶屋跡。直前の坂道でペットボトルが落ちていた。
見捨てることもできず拾っていく。
ミネラルウォーターだからと言って中身を撒くこともしたくない。水源が違うし。
茶屋跡で休憩。石垣が組まれている。
民宿で作ってもらったおにぎりを食べる。昆布、梅、おかか
おかずにコロッケと鮭の切り身。こういうところでの素朴なおにぎりはいいもんです。
歩き出してしばらくして、一人すれ違う。二日かかってようやく一人。


12:40 請川。熊野古道はここでいったん一区切り。
トイレに行ってペットボトルの水を捨てる。
コンビニを見つける。ヤマザキだったか。
缶ビールを買っていくかどうか迷う。温泉宿だと高そうだしなあ。
でも、いきなり失礼かとやめておく。
髯を剃りたくてシェービング・フォームを探すが、小さいのが売っていない。
2回ぐらい剃って捨てるのだからもったいない。これもやめる。
現金の持ち合わせが少なくなって
コンビ二ATMがあったらうれしかったんだけどそれもなし。