廃墟というもの

軍艦島ストリートビュー / Google Maps Street View of Battleship Island」
という動画が話題になり、僕も見てみた。
http://www.youtube.com/watch?v=c5kmKO_gGsc


長崎県端島、通称「軍艦島
世界で最も美しい廃墟のひとつとされる。
海底炭鉱で賑わい、小さな浅瀬を埋め立てて拡張を続けた。
コンクリートに覆われたその姿は確かに要塞のよう。
高度経済成長の頃には一周1,200mの小さな島に人口が6,000人を超えた。
大正時代には日本で最初の鉄筋コンクリートのアパートが建てられ、
映画館にパチンコ屋にスナック。なんでもあった。
1974年、石油の時代となって鉱山は閉じられ、無人島となった。
かつては立ち入り禁止だったけど今は上陸ツアーもあるとのこと。
僕もまたいつかここを訪れてみたいと思っている。
最近では『007 スカイフォール』にも使われたみたいですね。


軍艦島コンシェルジュ
http://www.gunkanjima-concierge.com/


僕もまあ廃墟とか工場とかそういうのが大好きで
動画とか写真集とかこっそり眺めていたりする。
学生時代に映画を撮っていたときには
夏休みに青森に帰省して、津軽半島の外れの方で見つけた
廃墟となったドライブインに勝手に入って撮影した。
窓は割られてるけど壁は崩れることなく、
壊れた家具や家財道具などあちこち物が散乱しているだけ
というありきたりなものだったけど、
中を歩いているときには少しゾクゾクした。
異界への入り口を彷徨っているようで。
おもちゃや食器が床に転がっていると
どんな人が住んでいたのだろうというのがやはり気になった。


都会の真っ只中にはさすがに廃墟は残されない。
火事の焼け跡もすぐ解体される。
最近ふとこれは似ているかもしれないと気づいたのが
閉鎖されたガソリンスタンド。
柵で覆われた向こうにひと気のない事務所と
ガラーンとした屋根の下にメーターが無言で並ぶ。
忘れ去られたタイムポケットとして意外と長い間その空間を占め続ける。
全国的にガソリンスタンドは淘汰され、減少し続けている。
あちこちにこのようなガソリンスタンドの亡霊が残されているのではないか。