大勝軒

飯田橋にオフィスが移転して一週間。
あちこち行ってみた中のひとつが、近くで見かけた大勝軒
狭いカウンターだけの店内。入って驚く。
「豚麺」というメニューがある。
こ、これはもしかして、ニンニク・油マシマシの二郎系ではないか。
大勝軒と二郎が融合するなんて…
思ってもみなかった。


というか二郎に飲み込まれたというか。
大勝軒側にプライドはないのか」とも思ったが、
お客さんの食べたいもの、店主の作りたいものに素直に取り組んだら
こういうことになったのだろう。合理的だ。
この世の中がどんどん二郎化が進んでいるのを実感する。
漠然としたB級化ではなく、あくまで二郎化。


そういえば僕が最初に食べた大勝軒は小平の一橋学園の店で
上京してきたばかり、寮の先輩に連れられて行った。
その頃の僕にはオーソドックスな醤油ラーメンに感じられて
ピンと来るものはなく、たぶん1度か2度しか入っていないと思う。
煮干で出汁をとったアクの強い味。
あの頃は気付かなかったけど青森市のラーメンも煮干出汁だったから
それが普通だと思い込んでいた。
こちらの大勝軒飯田橋店や御茶ノ水店、そして青森店とは違って
調べてみたら永福町の大勝軒の系列だった。
東池袋の系列ではない。


永福町側と東池袋側の関係がいまだによくわからない。
たぶんほんとに何の関係もないのだろう。
たまたま名前が同じだというだけで。


荻窪:丸長が三大大勝軒の系列のひとつというか
東池袋の店も元々はここから派生したというのは有名な話。
荻窪に20年近く住んでいても結局一度も行かなかった。
たまに行ってみると閉まっていて、
開いてるときに通りがかっても行列が相当できていて。
しかも注文してから出来上がるまでかなり時間を要すると聞いていて
これは無理だと。
しかし一度ぐらい入っておくべきだった。


聞いたところでは、実は人形町茅場町の方にもうひとつの系列があるという。
ラーメン屋ではなく中華料理屋。
もしかして茅場町で働いていた頃に何度か通ったあの店か…
こちらもまた丸長・東池袋系列とは関係がない。
東京のラーメン屋に「大勝軒」が多いのは
東京のそば屋に「満留賀」が多いのと同じことか。