2017-02-23 「RIVER」 詩を書く ひと気のない町に灰色の川が流れ ぬいぐるみのクマが浮き沈みする 突き出た傘に引っかかり 背中を向け 降りやまない雨 首に巻いたリボンの青 川縁に生い茂る無言の草 色とりどりの灯油缶が積み上げられ クマの切れ端が高く高く括り付けられていた 黒く焼け出された跡が点々と遠くまで続いた 上流から押し寄せる流れに川は溢れ 犬に猫 象にキリンとぬいぐるみたちが 次から次へと 最後は人形たち 手足を失って 表情もなく