熊本から

昨日の夕方、熊本から東京に帰ってきた。
その夜、なんとはなしにテレビをつけていたらニュース速報が。
熊本で震度4の地震だという。
あれから2年。
あの日の夜を思い出し、不安になった人は多いだろう。


熊本で数日過ごす。
直接的な地震の痕跡は少なくなったように感じた。
生々しくあったものが日常に取り込まれて行く。
住宅街があって、商店街があって、駐車場があって。


しかしふと気づくと取り壊されたばかりで
まだブルドーザーが置きっぱなしになった空き地が目の前にあったりする。
建物の残骸が青いビニールシートに覆われて、大きな石を重しにしている。
古びた物置の壁にひびが入っている。
熊本城に行くならば、崩れた石垣であるとか、
大変な状態はまだ多く残っていたかもしれない。


先月4月は何度かテレビで
仮設住宅に住んでいるお年寄りのことが取り上げられていた。
半壊ないしは全壊して帰る場所が今もない。
僕のいた数日の間には垣間見えなかった、
すぐ近くの場所に暮らしている。


くまモンも心なしか元気なかったような。
気のせいかな。
市の中心部にある鶴屋百貨店くまモンスクエアは今、
海外からの観光客ばかりなのだという。
観光客が戻ってきた、と考えるべきか。