民謡クルセイダーズ『エコーズ・オブ・ジャパン』/りんけんバンド『島中七月』

最近聞いて、おお! と思ったのが
民謡クルセイダーズのデビューアルバム『エコーズ・オブ・ジャパン』
ジャケットには青い法被を着た10人の男女が写っていて、
それぞれおかめやひょっとこ、鬼などのお面をかぶっている。
最初に聞いたのは1ヶ月ぐらい前、『Lazy Sunday』のゲストに
ピーター・バラカンが出演して、「Live Magic」の出演者から1曲かけたとき。


「炭坑節」だったかな。
ラテンのリズムに乗っかった民謡なんだけど、
ゆったりと心地よく奇をてらったところがない。
福生のミュージシャンが集まって演奏している。


アルバムの曲目は
1.「串本節」  (和歌山県/クンビア)
2.「ホーハイ節」(青森県 /アフロ)
3.「おてもやん」(熊本県 /レゲエ)
4.「真室川音頭」(山形県 /ビギン)
5.「安来節」  (島根県 /エキゾボレーロ)
6.「秋田荷方節」(秋田県 /エチオピアンファンク)
7.「といちん節」(富山県 /アフロ)
8.「炭坑節」  (福岡県 /ブーガルー
9.「会津磐梯山」(福島県 /ラテン)
10.「相撲甚句」 (アカペラ)


MINYO CRUSADERS / 民謡クルセイダーズ LIVE at MORE "AIZU BANDAISAN / 会津磐梯山"
https://www.youtube.com/watch?v=WESnbtbliUE


民謡クルセイダーズ『エコーズ・オブ・ジャパン』ティーザー
https://www.youtube.com/watch?v=uM9jrXgGhLM


いわゆる民謡って日本独特なものではなく、根っこで世界中につながってんだなあと。
生きることの辛さ、悲しさ、それらを吹き飛ばすための明るさ、楽しさ。
名もなき民衆が唄に寄せて語り継ぐほどの思いは万国共通なのだろう。
帯の解説に寄ればこの試みは彼らが初めてではなく、
戦後間もない頃に「東京キューバン・ボーイズ」や「ノーチェクパーナ」が試みていたとある。


今週もう一枚聞いていたのが
沖縄のりんけんバンドによる「島中七月」
照屋林賢作詞作曲によるオリジナルのエイサーを一枚にまとめたもの。
それまでのアルバムに1、2曲収録していたのを録音し直した。
ジャケットにはいつの時代だろう、三線を抱えた男たち、そのバックに踊り手の男女の群れ。
これがなんともりりしい。
音はどこか懐かしく、どこか新しい。
太鼓とお囃子が乾いた音で、ほんの少し暗さがある。
観光客向けの賑やかなエイサーではなく、街角の祭りで聞こえていたエイサーはこういうものなのだろう。