あるいはそもそも中止。
そうなったらなんともかわいそうだ。
独力でトレーニングを続けて日本代表にまで上りつめたけど、
1980年のモスクワオリンピックを日本がボイコットしたことで
一生に一度のチャンスを逃した、というボート競技の選手が登場する。
そのことを思い出した。
このとき悔しい思いをしたのは彼だけではないだろう。
観客席に誰もいない中で野球を、というのはとてもやりにくいだろう。
甲子園ならば特に。
観客席からの応援に左右されるものが大きい。
その熱意がうねりとなって奇跡的なプレイを生むこともある。
選手たちも起死回生のホームランを打ったところでどこにガッツポーズしていいのかわからない。
テレビカメラを探すのだろうか。
彼ら彼女たちにとっても晴れ舞台だった。
在校生、父兄やOBたちに交じって体育館や集会所で観戦する際に演奏するのだろうか。
これ、どうすんだろ? と思ったのが
甲子園出場が決まったときにPTAなのか同窓会なのかが過去の卒業生たちに募るという寄付。
選手たちの移動・宿泊・練習に限らず、
応援団のために何台も連なるバスを借りるといった様々なことでお金が必要とされる。
初めて出場する高校が勝手がわからなくて右往左往する、
というのはテレビのニュースや新聞の記事でたまに見かける。
出場校はだいぶ前に決まっているし、3月にも入ったんだからもう既にかなり集めてるんじゃないかな。
これは恐らく返却せずに野球部の戦力強化に使われるのか。
中継は静かなものとなって、とてもシュールなことになるだろう。
いつもの主音声を消して副音声で解説だけを聞くような感じ。
そこにグラウンドの風の音がかすかに聞こえる、というような。
中止になってほしくないなと思いつつ、
今年は青森の高校が出ないので全然興味を持っていなかったのであった。