「Love Supreme Jazz Festival」(前篇)

昨日は秩父ミューズパークで開催された
「Love Supreme Jazz Festival」を見に行った。
土日のうちの土曜のみ。
ドリカム、セルジオ・メンデスが出るので妻が見に行きたいという。
他の出演者を見ると ovall の名前があった。
日曜だと wonk やロバート・グラスパーなど。
ジャズと言ってもトラディショナルなものではなく、
このラインナップだと21世紀型のフューチャー・ジャズなんだろうな。
言葉本来の意味でのフュージョンというか。
 
元々はイギリスのフェス。
2年前に初の日本開催となるはずが、コロナ禍で延期。
ようやく今年、実現した。
 
7時起き。9時半過ぎに家を出る。
朝から大雨。このまま降り続けたら厄介だな、とだいぶ昔買った雨合羽を取り出し、
妻はブーツに防水スプレーをかける。
練馬ICから関越道。川越を越えたあたりから雨が上がった。
そのまま高速で行くのかと思いきや、ナビに従ったら途中から下道になった。
 
遠くにまだ雪の残る富士山が見える。
ここ数日雨続きで天候が荒れていたため、雲がやたら低い。
ちぎれた雲が周りの山よりも低く散らばっている。
秩父が近づく。青梅・奥多摩はよく行くけど秩父は初めて。
セメント工場やそこで働く人たちの団地の群れが見えてくる。
ぶこーさんという地元のゆるキャラ
横瀬町から秩父市へ。
札所巡りが盛んなのか、十三番はここ、十四番はここと看板が立っている。
秩父駅の近くを通る。思っていたよりも開けている。
笑点林家たい平に寄れば秩父夜祭に毎年大勢の観光客が集まると聞くしな。
新しいカフェと古い映画館が同居する、落ち着いた町だった。
 
ハープ橋という大きな橋を渡って、秩父ミューズパークへ。
うねうねと曲がりながら上っていく。
森の中。なんだかとてつもなく広い。全貌がよくわからず。
その奥の方にあったフェス参加者向けの駐車場に停める。
緑の眩しい歩道を10分ぐらい歩いただろうか、途中パルテノン神殿やミューズの泉というのがあった。
フェスの会場が近づくと音楽が聞こえてきた。
12時過ぎ。
地元の高校の吹奏楽部がオープニングで登場するという。
それも終わって、今は kiki vivi lily というグループのはずだった。
女性ヴォーカルが歌っていた。
 
フェス飯のテントが並んでいる。
見ると横瀬町の蕎麦とか、秩父のホルモン焼であるとか地元の店を集めたようだ。
とてもいいことだし、秩父の外から来る人にとってはとてもうれしい。
お酒はもちろん秩父ということでイチローモルト、他秩父地ビールやワインなど。
 
リストバンドをもらって左の手首に巻き付けて
小さなスタジアムのような形をした野外ステージの中へ。
前方は指定席、後方は芝生席。
指定席があるフェスというのも珍しいなと思う。
今回ステージはもう一つ小さいのがあってそちらも指定席があるはずで。
どういう仕組みになっているのだろうと不思議だった。
妻が申し込んだ時には指定席は完売で、芝生席。
芝生と通路の境目に程よい場所に空きを見つけ、入場時にもらったシートを敷いて座った。
妻と交代でさっそく昼を食べに行くことにして、僕が先にステージの外に出た。
 
一番並んでいたわらじカツ丼の店に。
揚げたてのカツを2枚乗せて1,000円は安いだろう。
隣の店でイチローモルトハイボール、500円。
どの店もイチローモルトはロックであれハイボールであれ500円と共通価格になっていた。
少し歩いてベンチに座って食べる。
ステージで演奏しているのが聞こえる。フェスらしくていいな、と嬉しい気持ちになる。
食べ終わる頃、一組目が終わって出口から観客がぞろぞろと。
どの店も行列が一瞬にしてできた。
 
野外ステージの芝生席に戻って妻と交代。
ビニールシートを広げて寝そべって過ごす。
雲の隙間からの日差しが強くなってきてタオルをかぶったりかぶらなかったり。
2組目の Sirup がサウンドチェックをしているのが聞こえる。
起き上がって見ていると恐らく本人たちなのだろう。
まだ若い。20代前半か。
妻が戻ってくる。Offial Bar で買ってきたレモネードを自分は飲んで、
僕にはサングリアを。氷の入った飲み物がありがたい。
紙コップに氷が残るとペットボトルの水を入れて飲んだ。
 
Sirup はシティポップとソウルの影響を受けた Suchmos の弟、といった感じか。
僕は合わず、数曲聞いてまた外に出る。
どれだけ暑くなるかわからず、ペットボトルの水がたくさんあった方がいいだろうと
自販機を探して少し歩く。
フェスのリストバンドをしている人もいれば、近所の方なのか犬の散歩に来ている人もいた。
小さい子を遊ばせに来ている若い親子とか。
 
一度芝生席に戻って妻によく冷えたペットボトルを渡す。
別のテントで秩父のホルモン焼き。またしてもハイボール
ショップカードをもらう。秩父焼肉屋だった。
妻とは一度秩父の温泉宿に泊まりたいな、という話をしていた。
こういうところで食べるのもいいだろう。
 
Official Bar で妻にレモネードを。けっこう行列。
その横の DJブースの前に人が集まっている。
DJ は黒のスーツを着ている。
新しい感覚のジャズ。ムーディーなのに尖っている。
いい選曲だな、とタイムテーブルを見たら松浦俊夫だった。
90年代に学生だった僕としては懐かしい名前。
このまま聞いていきたいと思いつつ、
Official Bar に並んでいる間にたまたま聞いたという出会いもありかと
飲み物を受け取ると芝生席に戻った。
僕はタイかどこかの缶ビールにした。