青森帰省2日目

7時に目を覚ます。
母は洗濯ものを干していた。
朝食。昨晩の鶏肉とピーマンの生姜焼きの残り、サラダ、ゆで卵など。
昨日さくら野で妻が食べてみたいと買った「ひめんこ」という洋梨を食べてみる。
先日の大雨の話になる。
母方の実家のある今別の方も大変な被害だったと。
津軽線蟹田と今別の間で不通になって、目途が立たず。
家中に掃除機をかける。
 
9時半、妻と歩いて棟方志功記念館へ。
残念ながらコロナ禍の入場者数減により2023年度末で閉館が決まった。
これまで静かな落ち着いた場所でいいなと思っていたけど、
それは反面、経営を圧迫していたということになる。
いつもなら自分たちの他は数人ぐらいだったのが
この日は10時前で20人以上入っていたか。
それが10時に棟方志功の生涯を扱ったドキュメンタリーのビデオを上映するとなった途端
皆それを見に行って、大小の展示室にひと気がなくなる。
初めての人が多かったんだな。
記念館は一部を除いて写真撮影可で、無人の室内で写真を撮りまくる。
これまでは展示物だったりその設えを撮影することはなかったけど
閉館と聞いて、個人的な物であれ記録に残したくなった。
今回は夏の展示でテーマは『模様化の魅力-大自然・縄文-』
「貝族の柵」「群鷺の柵」「飛神の柵」「華狩頌」「運命頌」など。
 
その近くの巨大なドラッグストアに入ってみた。
前はスーパーだったように思う。
熊本のマルタイラーメンが売られていた。
 
家に戻る。
この日、妹夫婦が顔を出して
母のリクエストでニトリにカーテンを買いに行くことになっていた。
リビングのカーテンの寸法を測っていると甥っ子が一人入ってきた。
遅れて姪っ子と妹夫婦。
熊本や東京のあれこれのお土産を渡す。
甥っ子は僕の部屋に置いていたドラえもんを熱心に読んでいたのが、
お土産のひとつが古生物の図鑑とわかると今度はそちらに夢中になる。
 
何をきっかけにしたのか、
マンションの1階ラウンジルームの本棚にこれまで本を並べていたのが
コロナ禍でしばらくラウンジを閉鎖、今年になって再開したが、
本棚は廃止して本は欲しい人が持って行ってよいことになり、
希望者のなかった本は廃棄されるという話を母から聞いた。
甥っ子、姪っ子たちと一緒に行ってみる。
壁際の低い棚いっぱいに段ボールが並び、その中に無数の本が積み込まれている。
想像以上の量。
これが捨てられるのかと思うともったいない。
引っ越していった人が寄贈することもあったようでベストセラー系が多く、案外品ぞろえがいい。
大人向けの段ボールが10以上、子供向けが10以上。
それを全部開けてみて30冊以上もらうことにした。
高村薫『照柿』
山田詠美『ANIMAL LOGIC』
椎名誠『北への旅』
リリー・フランキー『東京タワー』
谷川俊太郎谷川俊太郎の問う言葉答える言葉』など。
 
昼は寿司を食べに行く。
何年か前にも入った西バイパスの「あすか」
ここはおいしいですね。
初めて知ったのですが、アラスカ会館のグループ。
「ああ、だから一文字抜いてあすかなんですね」と妻が言って
妹夫婦も、あ、そうかと。
そのアラスカの洋食部門の料理長が監修した若鶏の半身揚げを頼む。
ちょこんと手羽先も乗っていた。
他、小泊さんの真ぞい、八戸産の〆鯖、鯵ヶ沢産のやりいか、
そのやりいかの三升漬など。
 
食べ終えてニトリへ。
こういう全国的な大型店舗がバイパス沿いにオープンする一方で青森駅前はどんどん寂れていく。
個人商店はどんどん廃業する。
かといってニトリが悪いわけではなく。あったらあったで便利だ。
 
A-FACTORY に行こうと妻と二人、青森駅の西口で下してもらう。
新しくきれいな連絡通路ができていた。
木のブロックを組み合わせた壁がギャラリーとなっている。
高校のクラスメイトが前からアイシングクッキーに取り組んでいてかなりの腕前。
その作品を飾っていた。
 
A-FACTORY は結構な賑わいで昨日のアウガ地下の魚市場が嘘のよう。
観光客だけではなく市内の若者たちも来るのだろう。
ゴールデンウィークに買ったオリジナルのジュートバッグが使い勝手よく
大阪出張にもっていったりした。
今回はその一回り大きなサイズのを買う。
あとイモくじで市内では有名な佐藤製菓のTシャツ。
A-FACTORY の商品は入れ替わりが激しい。
一頃の県産食材を調味料などいろんな用途で作ってみました、
というブームがひと段落したようで調味料系がだいぶ少なくなっていた。
生姜味噌をチューブに詰めたミソチャップ、個人的に好きだったけど。
生シードルを出しているところがあって一杯飲んでみる。
外に出て、最近できたビーチを眺めながら。
新鮮なシードルってこんなにキリッとしてるのか!
生命観に溢れていた。
 
広場の向こう、工事中の駅舎の裏にレンタサイクルがあった。
1回300円で17時までに返却だという。
15時。1時間乗って戻ってくればいいかと思う。
フェリーふ頭まで行って八甲田丸の脇を走る。
雨がポツポツと振り出す。青森も台風接近か。
ラブリッジの下をくぐって、桟橋をアスパムの裏へ。
青森港国策クルーズターミナルの大きな建物を横目に、灯台を目指す。
自転車を停めてふ頭の細長いプロムナードを歩く。
釣り禁止と大きく書かれているのに
釣竿を柵にもたせかけて暇そうにしているオヤジがちらほらと。
親子連れを通り越し、「あすぴぃ」という灯台の下へ。
擬人化されていて女の子なのか瞳が描かれている。
下北半島へと向かう小さなフェリーが横切る。
 
クルーズターミナルに戻ってきて、そのまま倉庫街へ。
まるはのマークが屋上に残ったままの色あせた建物。
物流会社の倉庫。セメント工場の色あせた巨大な施設。
日曜だから稼働していないのか、とっくの昔に役目を終えたのか。
その足元に工事車両とプレハブ。
工場地帯萌えがあるなら、港湾施設萌えがあってもいいと思う。
 
雨がまたポツポツと来て慌てて駅前に戻る。
自転車を返してバスに乗って帰った。
母から電話あり、近くの酒屋で豆腐を買って帰った。
シャワーを浴びて缶チューハイを飲みながら大相撲。
解説が宮城野親方照ノ富士がかろうじて勝つ。
孤独のグルメの再放送。
夜は頂き物の郷土料理、けの汁。
枝豆と缶チューハイ
 
ニュースはずっと超大型の台風のこと。
19時前、鹿児島に接近。
明日の昼東京に戻るとしていてよかった。