2024/07/01: DiskUnion 新宿中古センター
My Morning Jacket 「Waterfall」 \480
Prong 「The Peel Sessions」 \380
Tracie Young 「No Smoke Without Fire Expanded Edition」 \880+
(V.A.) 「Born Bad Volume One」 \1300
2024/07/01: tower.jp
Camila Cabello 「C, XOXO」 \2860
Aoife O'donovan 「All My Friends」 \2970
Motorhead 「remorse? no!」 \4090
2024/07/01: diskunion.net
The Muffs 「Really Really Happy」 \2650
2024/07/04: diskunion.net
Nine Inch Nails 「Downward Spiral Deluxe Edition」 \1900
2024/07/04: www.hmv.co.jp
The Doobie Brothers 「The Doobie Brothers」 \2760
The Doobie Brothers 「Takin' It To The Streets」 \2760
The Residents 「Secret Show Live In Sanfrancisco」 \3630
Type O Nagative 「Life Is Killing Me Deluxe Edition」 \3541
2024/07/05: www.hmv.co.jp
Broadcast 「Spell Blanket Collected Demos 2006-2009」 \2750
Cinderella 「Long Cold Winter」 \990
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The Muffs 「Really Really Happy」
愛おしい、という形容詞が一番しっくりくるバンドがある。
例えば、The Muffs が、そう。
1990年代初め、ロサンゼルスで
ヴォーカル・ギターのキム・シャタックを中心に結成。
その後何度かメンバーチェンジをしながら、ドラムは元 Redd Kross だったりしながら、
途中ブランクも挟みながら、活動を続けた。
キム・シャタックは残念ながら、2019年、
ALS(筋萎縮性側索硬化症)で亡くなった。
56歳の若さだった。
ざっくり括れば『普通の人』の範疇に入ることになる。
だけどその中ではかなりハズレの方にあって、居心地の悪い思いをしている。
誰もが、多かれ少なかれそういう思いをしているのではないだろうか。
キム・シャタックがまさにそういうキャラクターだった。
自分は不器用で、不細工で、不自然だ。ゆえに孤独だ。
そこから全てがスタートする。
なのに、彼女の書く曲はどれも素晴らしかった。
美しいとかドリーミーだ、というのとは違う。
等身大のガレージ・ポップ。
時々照れ隠しのようにグルルルルとうなってみたり、叫んでみたりする。
時々思い出して聞く。
3作目の「Happy Birthday To Me」(1997)が好きで、そればかり聞いていた。
このタイトルからして、キテルものがある。
というか、アルバムではこれともう1枚、「Kaboodle」(2011)というコンピしか持っていなかった。
なんでこれだけしか持ってないんだろう? とふと疑問に思い、
最近になって少しずつ集め始めた。
「Alert Today, Alive Tomorrow」 (1999)を見つけ、
(これはもちろん、ラモーンズから来ている)
先日は「Really Really Happy」 (2004)の国内盤をDiskUnionで。
(この自虐も切ない)
バンドとしてはその後10年以上沈黙することになる。
遺作となった「No Holiday」(2019)も
DiskUnionで取り寄せていて、もうすぐ届く。
基本的に、どのアルバムも大きく変わりない。
キム・シャタックの声とギターがあって、ベースとドラムがいて、
キムの書いた、暗さの中に光を求めるような、それでいてポップな曲を演奏する。
10何曲を矢継ぎ早に演奏してあっさりと終ってしまう。
このアルバムは他のアルバムよりも少し暗いかもしれない、といった波があるぐらい。
その分野のプロフェッショナルが集まって、プロダクションチームが分業制で作った
高性能なポップソングを、スケジュールの忙しいスター歌手が歌う。
それもいいだろう。明るくはなるだろう。
しかし、本当に刺さるのは、元気が出るのは、
不器用な一個人のDIYな歌、心の叫びなのだ、ということ。
ちなみに、『Muff』という単語は隠語で女性器を表す。