先週買ったCD #199:2024/08/26-2024/09/01

2024/08/31: BOOKOFF 自由が丘駅前店
Madonna 「Greatest Hits vol.2」 \550
Ted Nugent 「Double Live! Gonzo!」 \2310
 
2024/09/01 : DiskUnion 新宿中古センター
The Beach Boys 「Surf Jam : The Beach Boys' Instrumental Hits」 \1800
 
---
The Beach Boys 「Surf Jam : The Beach Boys' Instrumental Hits」
 
これまでに聞いたアルバムでNo.1のアルバムを問われたら
迷わずにビーチボーイズの「Pet Sounds」(1966)と答える。
初めて聞いた大学生の時にはその良さがわからなかった。
なんだ普通のポップミュージックじゃないか。
何をそんなに大騒ぎしてるんだろう。
 
僕がその良さを知ったのは30歳を過ぎてから。
「普通のポップミュージック」を作るのがいかに難しいか。
これはこのときこの場所でブライアン・ウィルソンに舞い降りた奇跡なのだ、
というのがよくわかってきた。
そのキラキラと甘い音の裏にある切なさが、
思春期の痛みが、脆くて儚いものばかりが聞こえるようになった。
 
故に僕にとってビーチボーイズは「Pet sounds」以後となる。
“Good Vibrations” “Heroes And Villains” “Surf's Up” らが揃った
「The Smile Sessions」が2011年に発表された時には狂喜乱舞した。
世界一有名な未完のアルバムが遂にオフィシャルなリリースとなった。
(僕も既発音源などを組み合わせたものを海賊盤で持っていたが、曲順や曲目が少し違っていた)
 
なので“Surfin' USA” “Surfer Girl” “In My Room” といった
いわゆるビーチボーイズ世間の人が思い浮かべる曲を自ら聞くことがほとんどない。
”I Get Around” “Help Me, Rhondha” や
“California Girls”といった少し時代が下ったあたりも。
夏になればラジオで聞けるしと。
サーフミュージックとしてのビーチボーイズを求めてはいなかった。
 
先日、新宿のDiskUnion で時間をつぶしていた時に見つけ、
調べたらリマスター紙ジャケ盤が出ていると知って、そちらを取り寄せ。
ビーチボーイズの初期、60年代前半、サーフ、ホットロッド・ミュージック期の
インストゥルメンタルの楽曲を集めたもの。
元々は1965年に日本で発売された、と解説にあった。
デュアン・エディやディック・デイルといったギタリストの影響を受けて
60年代初め雨後の筍のようにわんさか生まれたサーフ・ミュージックを演奏する
エレキ・バンドのひとつがビーチボーイズだった、
ということを今更ながら思い出した。
 
先日DiskUnionで見かけた再発盤はボーナストラックを追加して20曲だが、
オリジナルと今回入手した紙ジャケ盤は12曲。
その1/3の4曲、”Misirlou” や ”Let's Go Trippin'” が
2作目「Surfin' USA」(1963)から。
他、3作目の「Surfer Girl」(1963)や5作目の「Shut Down, Vol.2」(1964)など。
 
この頃のビーチボーイズに疎いので
彼らのハーモニーがないと僕は絶対ビーチボーイズとはあてられなかったろう。
人懐っこいようでそっけないインストの曲が続く。
カールのギターを始めとして、この頃の彼らは取り立てて演奏はうまくはないが、
そこまで下手でもない。
暗くはないが、明るくもない。
Pulp Fiction』で脚光を浴びたディック・デイルの ”Misirlou”
こんな淡々としていいのだろうか?
でもなんかジワジワ来る。
全部で25分と短いので何回も聞くうちに
サーフ・ミュージックのコンピとしてこれもありだな、と思うようになった。
 
というか、「Surfin' USA」や「Surfer Girl」といった初期の
ビーチ―ボーイズ、聞き直さねば。