先週買ったCD #162:2023/11/20-2023/11/26

2023/11/22: diskunion.net
大江千里 「Senri Premium ~ My Glory Days 1983-1988」 \13850
Beto Guedes / Danilo Caymmi / Novelli / Toninho Horta 「Beto Guedes / Danilo Caymmi / Novelli / Toninho Horta」 \7500
Shelly ManneShelly Manne & His Friends」 \1300
Silvia Perez Cruz & Javier Colina Trio 「En La Imaginacion」 \1900
Silvia Perez Cruz 「Domus」 \1800
 
2023/11/23: DiskUnion 吉祥寺店
Stevie Ray Vaughan & Double Trouble 「Texas Flood 30th Anniversary Edition」 \2350
Hound Dog Taylor 「Genuine Houserocking Music」 \1100
Elizete Cardoso 「A Divina」 \2150
Elizete Cardoso 「Se Todos Fossem Iguais Voce」 \880
Joyce 「Tordes Cariocas」 \580
Claudette Soares 「E Dona da Bossa」 \380
Tamba 4 「We And The Sea」 \880
Chick Corea 「Return To Forever」 \680
(Soundtracks) 「Ghost Dog」 \980
 
2023/11/23: BOOKOFF 吉祥寺駅北口店
Nada Surf 「If I Had A Hi-Fi」 \330
 
2023/11/23: www.hmv.co.jp
(V.A.) 「Kindred Spirits A Tribute To The Songs Of Johnny Cash」 \750
 
2023/11/24: @ワンダーJG
(V.A. Numero) 「Local Customs: Burned Ad Boddie」 \900
 
2023/11/24: DiskUnion 新宿インディ・オルタナティヴロック館
Nada Surf 「The Weight IS A Gift」 \480
Nada Surf 「lucky」 \281
 
2023/11/24: DiskUnion 新宿中古センター
Silvia Perez Cruz 「11 de novembre」 \1700
 
2023/11/24: TowerRecords 新宿店
冥丁 「怪談 (5th Anniversary Edition)」 \3300
 
2023/11/24: DiskUnion お茶の水
Leyla McCalla 「Breaking The Thermometer」 \1500
 
2023/11/24: www.amazon.co.jp
Pale Nudes 「Wise To The Heat」 \680
 
2023/11/25: BOOKOFF 札幌南2条店
Epic Soundtracks 「Rise Above」 \550
Laura Allan 「Laura Allan」 \1210
Alice Clark 「Alice Clark」 \792
Dimitri From Paris 「Cocktail Disco」 \792
 
2023/11:26: tower.jp
PJ Harvey 「I Inside The Old Year Dying」 \2750
Blonde Redhead 「Shit Down For Dinner」 \2750
Khruangbin / Nubya Garcia 「Live At Radio City Hall」 \2640
Rhiannon 「You're The One」 \3190
 
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大江千里 「Senri Premium ~ My Glory Days 1983-1988」
 
大江千里「1234」(1988)は僕個人としては
J-POP のひとつの到達点にして、名盤の名にふさわしい一枚だと思う。
名曲ぞろい。
シングルとなった”Rain”は
秦基博槇原敬之をはじめとして多くのミュージシャンにカバーされた。
そちらのバージョンで知っているという人も多いだろう。
もう1曲のシングル”GLORY DAYS”に始まり、
最後の”ジェシオ's BAR”まで捨て曲がない。
一見地味な”平凡” ”帰郷” ”昼グリル”といった曲が何とも味わい深い。
 
中学一年生か、音楽を聴き始めた頃に
青森市新町のアーケード街のはずれにあった
カセットテープをダビングしてくれる店で
BOOWYBARBEE BOYS なんかと合わせて
お年玉を元にダビングしてもらったのだと思う。
前作「OLYMPIC」(1987)が話題になっていて
大江千里がびっくりして口を開けているジャケットも知っていたけど
最新作だからと「1234」にした。
お金がいくらでもあるわけではないから、相当ふるいにかけて選んだのだと思う。
 
以後、iPhone の AirPod で、ドライブのカーステで、
今に至るまで聞き続けている。
 
しかし、残念なのはリマスター盤が容易に入手できなかったこと。
デビュー作の「WAKU WAKU」(1983)から
OLYMPIC」まではリマスター、Blue Spec CD2で再発されたのに
なぜか「1234」から後の作品は対象から外れた。
元々そんなに音が悪いというわけではなかったからかもしれないけど。
 
それが、2015年に発売されたボックスセットにはリマスター盤が収録されているという。
「Senri Premium ~My GLORY DAYS 1983-1988」
1作目の「WAKU WAKU」から7作目の「1984」の7枚。
SONY のオフィシャルショップでオーダーメイドで販売。
それが2万円弱。今も販売している。
1984」1枚のためにそこまでするか。長いこと葛藤があった。
DiskUnion で中古が13,000円ほどで出てきて、それもすぐには飛びつかず。
結局半年待って今回の冬のボーナスで買うことにした。
 
各アルバムにはボーナストラックも収録されている。
市販の単体の Blue Spec CD2 には入っていない。
それでよしとするか。
1984」には以前のシングル”Romance”のライヴバージョンや
”サヴォタージュ”のリミックスバージョンなど。
OLYMPIC」にはアルバム未収録の当時のシングル”POWER”とそのB面の楽曲。
 
とりあえず「OLYMPIC」と「1984」の2枚を iTunes に取り込んで iPhone に入れた。
残りの初期5作はいずれとする。
1984」は確かに音がクリアになっていた。澄み切っている。
自然と演奏が気になる。特にギターの音。こんなに弾いてたなんて。
クレジットを見て驚く。
ギターは山弦などの活動で知られるプロ中のプロ佐橋佳幸だった。
しかもキーボードに小林武史
渡辺美里やなぜかデーモン小暮閣下がコーラスに。
編曲は大村雅朗大沢誉志幸”そして僕は途方に暮れる”など)。
30年以上聞き続けてきて、いまだ知らないことが多かった。
 
OLYMPIC」も久しぶりに聞き直した。
こちらもバックのミュージシャン、編曲家としての大村雅朗はほぼ同じ。
この辺りがやはり大江千里の充実期だったんだなと思う。
”回転ちがいの夏休み” ”小首をかしげるTシャツ” ”塩屋”
こんなタイトルで極上のポップミュージックを書ける人は他にいない。
キラキラして、同時に切ない。
 
僕にとっての大江千里は正直ここまで。
この後の売れた後は当時ピンと来なかったし、今もピンと来ない。
APOLLO」とか「HOMME」とか。
 
ジャズ・ピアニストへの転身は驚いたが、でもそれもこの人ならアリかなと思った。
人間が持ついくつもの面を素直に出せる人というのはそんなにいない。
でもこの人の曲を聞くと
大江千里という多面体が一つの像を形作っているように思わせる。
決して一枚岩ではない。
J-POP シンガーソングライターとしてやり尽くして、演じすぎて、
その次を求めたくなったのだろう。