異動通知

4月1日。世間ではあちこちの会社で入社式が行われている。
「フレッシュ」とか「スタート」とかそういう言葉がニュースのあちこちで飛び交っている。


異動通知があって、他の部門に移ることになった。
これまでの6年間ずっと同じ部門にいた。遂に離れることになった。
なんだか寂しいものである。
すぐ隣の部門であってフロアも同じなのであるが、
慣れ親しんだ人たち(僕が会社を辞めずにいたのはこの人たちのおかげだろう)の集団からはじき出され、
ほとんど知らない人たちの集団の中へと入っていく。
・・・馴染めないんだろうな。
入社以来寄る辺ない気持ちになったことがこれまで何度も何度もあったが、
今日もまたものすごく途方にくれている。
居場所がない。なくなった。
1人きりポツンとしていて、知らない人たちの間にいるかのような気持ちになる。


自分で望んだことなのだから仕方がない。
もっと正確に言うと「招いたこと」ということか。
3月に入ってまたしてもおかしくなった。
上司にメールで喧嘩を売り、別な機会では部門長の機嫌まで損ねた。
何をやっても空回り。
自分の抱えている不安だとかそういうものをうまく外に出すことができず、
どうしようもなくなって暴発させる。
これまではずっと押さえてきたつもりでいたが、コントロールできなくなった。
その果てに上司と食堂で面談をして、説教され、「出て行くか」ということになった。


6年も在籍していて愛着のある部門から離れることはものすごく辛いことだ。
半ば後悔している。
こんな気持ちになるぐらいなら、あのときもっと耐えていればよかった。
今さらどうにもならないのだから、ただ黙って受け入れるしかない。


ここ何年間かは「このプロジェクトはもう嫌だ」と逃げ出してばかりいた。
厳しい目で見たら最初の1個以外は全部僕は「逃げ出す」形でプロジェクトを移っている。
最悪だな。
子供は子供のまま、拗ねていじけて、さらに依怙地になりつつある。
上司たちからは「扱いにくい問題児」と思われているだろうし、
なんだか僕はいつのまにか落ちこぼれてしまっていた。



今日はエイプリルフールです。


と言えたらいいのに。