スペイン一人旅 その14(7/26:ビキニ、青空、地中海)

okmrtyhk2009-08-13


まだ16時という時間。1日を終えるにはまだ早い。
日曜なので闘牛を見に行くことにする。闘牛場に行けばチケットが買えるだろう。
僕が泊まったホテルのある「Paral lel」駅ってのは何気にかなり便利で、
(旅行会社もその辺よく考えているのだろう)
2号線に乗ってモニュメンタル闘牛場のある「Monumental」駅まで乗り換えなし。
サグラダ・ファミリア教会のある「Sagrada Familia」はその次の駅。


地下鉄のホームに立つ。どこからか音楽が聞こえる。車両がホームにやってきて、乗り込む。
地元の人たちの間に溶け込んだつもりになる。
そう言えば、マドリードバルセロナも地下鉄に乗ってて身の危険を感じなかったな。
Tシャツ、カーゴパンツ、サンダルという格好の僕は金を持ってるようにも見えず。
ドバイに行ったときからの Virgin の買い物袋だけを手にしてて。
中には地球の歩き方と、ミシュランの大きな地図ぐらい。
カーゴパンツのサイドポケットにはデジカメとメモを取る無印良品のA6サイズの小型ノート)
ボロボロになった Virgin の買い物袋は今や海外に出掛けるときのお守りのようなものだ。


「Monumental」駅で下りて、地上に出る。
振り返ると、いきなり、サグラダ・ファミリア教会が。
隣の駅からでも普通に見えるのだから、とてつもなく大きいんだろうな。
唖然とする。「でけー」見も蓋もなく、そんなふうに思う。


闘牛場は駅のすぐ近く。
チケット売り場に窓口がいくつかあって、それぞれ4・5人ずつ並んでいる。
とりあえず並んでみて、僕の番が来たら窓口のおばちゃんは隣に行きなさいと何度も指差す。
見たら僕の並んでいた窓口は団体客用だった。
隣に並んで順番を待つ。
入場料はコロシアムの1階席、2階席、3階席という高さと、日に当たる・当たらないで値段が分かれる。
僕は日なたの、「Grada」という2階席にしたんだけど、それでも30ユーロという高さ。
一番高い日陰で1階のアリーナ近くだと125ユーロ。1万5000円以上。
チケットを見ると、18:30と書いてある。これが入場開始なのか闘牛の開始なのか分からない。
まあ、どちらにせよ18:30に戻ってくればいいだろう、と考える。


16時半過ぎ。2時間ほど暇になって、さて、どこに行くか?
サグラダ・ファミリアは一駅。でも、明日に取っておこう。明日、ゆっくりと見よう。
バルセロネータのビーチに行ってみることにする。
地中海を見てみたいと思った。
地下鉄2号線に乗って「Passeig de Gracia」駅で4号線に乗り換え、「Barceloneta」駅で下りる。


地上に出ると、ビキニの女性に上半身裸で水着だけの男性というカップルばかり。
日差しから何から何もかもが眩しい。
いきなり目の前が砂浜ってことはなくて、結構歩く。
僕が歩いていた向かって左側の通りは
その途中ずっと観光客向けのシーフード・レストランが並んでいる。
ビーチ近くにコンビニ「SPAR」があって、大勢の客で混雑していた。
(日本のホットスパーが海外展開しているのではなく
 元々海外の大手小売チェーン「SPAR」が日本に進出したのだそうな)


ビーチに出る。
砂浜は芋の子を洗うかのよう。びっしりと海水浴を楽しむ人たち。
右も左もビキニ。日本みたいなワンピースの水着なんて皆無ですよ。
泳いでいる人は比較的少なくて、砂浜で肌を焼いている人が多い。
せっかくだから僕も足首ぐらいまでは波に浸してみようと砂浜を下りていく。
雲一つない抜けるような青空。地中海もまた同じぐらい、青かった。
古来より様々な歴史の舞台となった地中海はこんなにも鮮やかに青いのか。
これだけ曇りのない表情を見せる海ならば
船を率い乗り出していく男たちの人生も狂ってしまうだろう。
そして様々な奸計を呑み込んで、更に青さを増していく。


ビーチの入り口には3輪の自転車が何台か停まっていて、
漕ぎ手が観光客が通りかかるのを待っていた。
この近くを1週してガイドしていくら、っていう。
時間とお金があったら乗ってみたかった。


ビーチから駅に引き返していく途中で適当に入ったシーフード・レストランで夕食。
ようやく食事にありつく。
シーフードのグリルを頼む。パーティーサイズで40ユーロなのを半分にしてもらう。
ハーフサイズなのにとんでもなく大きな皿が席まで運ばれてくる。
その上にあれこれと山盛り。注文がちゃんと伝わってないのかと冷や汗をかく。
ロブスター、タラ、イカ、30個近いエビ、50個近いムール貝
ここまで来て大食いチャレンジとなるとは・・・
周りの人たちが目を剥いてた。
ビールを飲みながら淡々と食べていったら、あっさり完食。
味付けはオリーブオイルとにんにくのみ。
アツアツのうちに食べていたらうまかった。
エビを手で剥いていたので油まみれになったけど。
皮を剥いて、ムール貝の殻が積まれていって、何度も何度も皿を交換してもらった。


満腹になって、駅へ。
地上出口からはビーチへと向かう若者たちが限りなく吐き出されてくる。


「Monumental」の駅へ戻っていく。
開始の18:30を過ぎていて、闘牛場からは歓声が聞こえてきた。
そうか、これは開場の時間じゃなくて開演の時間だったのか。
でも、早めの時間はどうせ前座だろうと高をくくる。


チケットを見せて中に入る。
野球場のようにどのゲートから入るべきかが指定されている。
だけど僕のチケットに記載されたゲートが見つからない。
1/3周ほどグルッと回って、諦める。
どうもそもそも他の入り口から入るべきだったようだ。
日本の野球場と違って一周できない造りになっていて、壁で遮られている。
仕方なく適当なところから上っていって、観客席の中を歩いてどうにかすることに決める。


ゲートを探して歩き回っていたら馬舎に出くわす。
栗色の大きな馬が赤いポロシャツを着たスタッフに引かれてアリーナへと向かう。
その後ろでは同じく栗色の馬に乗ったピカドールが調子を探るように馬を前に進ませていた。


「Grada」の階に通じる階段を上っていって、出たところから自分のエリアへと進んでいく。
カメラを構えた人の前を通ったりして顰蹙を買う。
柵をまたいだりなんだりしてようやく見つける。空いている席に座る。
周りは家族連れや友達同士といった地元の人たちが半々と、観光客が半々。
左斜め前にはえらく発育のいいティーンエイジャーの女の子が数人固まって座っていて、
気になって仕方がない。
(スペインの女性は胸が大きいのが普通で、小さい人の方が少ない。その分太った人も多いけど・・・)
右斜め前にはまだ小学生と思われるガタイのいい男の子が一人で見に来てた。
マタドールかピカドールに憧れて、将来なりたいと思っているのかもしれない。