第31回感門之盟

昨日はイシス編集学校の卒業式イベント、第31回感門之盟。
これからは一年に一回となって、
これまでのような全コース一同に介しての開催は今回が最後となるようだ。
(これから先、「○○式」とあるのはそのコースならではの卒業式の名前です)


9時半からリハーサルということで会場の浜離宮朝日ホールへと向かう。
昨晩飲みすぎてなんだか眠い。銀座から築地市場まで歩いていく。
着いてみると既に多くのボランティア・スタッフがホールの設営など行なっていた。
椅子を並べたり、照明の位置を直したり。
ステージ周りはまだまだ手を入れるということで、
ロビーの隅でリハーサルというか段取り確認へ。僕は27守と17花とふたつ。


終えて10時半過ぎ。ホールの中で開始を待っていれば
スタッフ向けの弁当がもらえたんだけど、
場所は築地、せっかくなので外に食べに行く。
その前に、銀座へ。伊東屋へと歩いて行く。
離でお世話になった方が会社を設立したということで、
皆でお祝いを送ろう、寄せ書きも書こうと色紙とサインペンを買う。
11時を過ぎて日は高く登り、日なたを歩いていると汗だくになる。
この暑さいつまで続くのか。


築地の場外市場に入る。寿司屋のいくつかは行列になっている。
路地の中を入った、そこそこ空いていた店にする。
マグロ尽くし丼、2,800円。さすがにうまかった。脂が乗っている。
しかし、築地市場って日曜は休みだから
もしかしたら土曜に仕入れた分だったりするのか。
食べ終えてブラブラと歩いていたら玉子焼きの店が固まっている一角が。
去年初めて来たときは気がつかなかった。
店先で一串100円のを売っているところがいくつかあって、
僕もまた並んで食べてみた。
甘いのと普通のとどちらにするか聞かれて、大根おろし醤油をかけて食べる。
甘いのにする。こちらもまたほっこりとうまい。


チームの教室の方たちと喫茶店で待ち合わせて、お茶を飲む。
アロハに着替えて、会場入り。
ピンクの京友禅アロハ、何人かの方からかわいいと言ってもらえる。


さっそく27守の卒門式。
壇に上がって、師範代に感門表を渡す。お祝いの言葉を記したもの。
この僕がこの役目を果たすようになるとは、誰が想像しただろう?
いつのまにかここまで来てしまった。月日の流れに驚く。
迷った挙句、お約束としてステージは裸足で。
何人かの方から「今回も裸足になるんでしょ?」と期待されて。
アロハも着たら着たで「またか」と言われ、着なかったら「なんで?」と言われ。
微妙な位置づけになってきた。
それで裸足になったらどことなく校長に不評。
休憩時間に着替えて、17花の放伝式ではサンダルを履く。


卒門式では師範は校長の書をもらう。
「岡村君は編集学校に来て、その才能を爆発させました。
 細やかな気配りができて仕事も手を抜かない。
 どんな字が合うだろうかとあれこれ考えて、”尽”にしました。
 点が二個では足りないので、たくさん打ちました」
ひー恐れ多い。そう思われているのか。意外でびっくり。
最初「揺さぶる」をテーマに掲げていたので、「揺」かなと思っていた。


突破式を終えて、休憩時間へ。
三時のおやつとしてハンバーガーとおにぎりをもらう。
寄せ書きを書いてもらうためにホールやロビーをウロウロする。
今回は校長蔵書オークションである「落册市」はなく、福袋ならぬ本袋が発売された。
1,500円で校長の蔵書や松丸本舗から選ばれた三冊の本が入っている。
何が当るかはそのときになってみないと分からない。
限定100個でロビーは長蛇の列。10分で完売した。
僕はモタモタしているうちに買いそびれた。


離の退院式、遊の韻去式を経て、17花の放伝式へ。
ここで僕も1分間のスピーチ。
校長から初めての錬成師範ということで扇子をもらう。
恒例になった教室名の発表。
今回はなんと、ドラムセットを置いて生のドラムロールあり。
25破時代の教え子の教室は皆であーでもないこーでもないと練った案が採用されず。
残念。しかし、最後に今回の放伝生の中から代表してスピーチ役となって、
元師範代としては嬉しい。


最後、離の特別賞と典離の発表。
知っている人が受賞すると「おー」となったり。
25破時代のもうひとりの教え子が最高賞である典離を獲得。
これは驚いた。しかし、とてつもなく嬉しい。師範代冥利に尽きるというか。
皆、僕を乗り越えていくんだなあ。しみじみとした気持ちになった。
今回の離は20守破時代の、彼にだけは敵わないと思う友人が
最後の最後で体調を崩し、ドクターストップがかかってリタイア。
その彼が会場に来てて、思いのほか晴れやかな顔をしていて
それがなんだかとてもよかった。来年また、挑戦するという。


最後、校長講話。
テクストとテクスチャーの話から始まって、
今回の感門之盟のテーマである「連創力」へ。
創とは傷のこと。それが鋳型となって新たな編集的アーカイヴとなっていく。
そしてそこに編集を志す者たちが連なっていく。
その実践のイメージとして今季、八離の離論(卒業論文)がひとつ読まれた。
これまで離の内容って秘密にされていたけど、そこまで明かされるのか。驚いた。
そして、来年は新たな「電気の武者」を仕立て直したい、世の中に仕掛けたいと
T-REXの『電気の武者』のジャケットが映し出され、「Get It On」が流された。
最後に、忌野清志郎の歌う「イマジン」と共に、
スクリーンには今月末閉店する松丸本舗の思い出の写真たち。
僕も応募して、いくつか採用された。
一番最初が僕の25破の教室だったように思う。
自分で言うか、って感じですがやっぱ伝説の教室だったんだなあ…


「一冊の本は延長された自殺である」というエミール・シオランの言葉を元にして、
「五万冊の本は延長された将来だ」という校長の言葉で幕を閉じた。


最後、全体での記念撮影。
17花のメンバーも集まって、校長を囲んで。


汐留に移動して、アフ感。
立食形式でここでもまた寄せ書きをもってウロウロする。
あちこちのテーブルを回ったので、結構いろんな人と話した。
(そしてまた「アロハじゃないんですか」と)
今回からアフ感では守教室アワードを発表することになり、
僕が20守のときの師範代が今回27守で再登板して、見事受賞。
横からこっそり覗き込んでも、やはり素晴らしい教室だった。
このアワードの名称「守姿一魂」は僕が一撃必殺的に閃いたもので、
珍しくネーミングセンスが冴え渡った。
今後も使われていくようで、命名したものが受け継がれるのはとても嬉しい。


さらにアフアフ感。
守や破の学衆の皆さんはほとんど残っていなくて、師範代や師範ばかり。
それはそれで気心知れてて楽しかったり。
午前3時頃までは記憶があったかなあ。
結局朝5時までいて、始発に乗って帰ってきた。
シャワーも浴びずに倒れこんで、ようやく起きたのは14時半。