土浦へ

「百景社」の新しいアトリエが土浦にできて、その杮落とし公演へ。
もちろん人生初土浦な訳で。上野から常磐線の快速に乗って1時間。
いくつもの川を渡り、柏、我孫子、取手と通過する。


土浦駅の周りには何もなく。寂れたシャッター街があるだけ。
駅の向かいのショッピングセンターは大きな建物を残して閉館していた。
今は生涯学習センターのようなものとして利用されていた。
日曜だというのに行き交う人の姿は少ない。
ブラブラ歩くうちにスナックや風俗店の固まった一角に出る。
呼び込みも立っているが、諦めている感じ。


土浦はカレーの町であるという。
http://tcci.jp/curry/
http://www.tsuchiura-curry.jp/
「土浦ツェッペリンカレー」で町おこししようとしているようだ。
これは名前からして食べてみたい。
行けばどこかで食べられるのだろうか? と期待した。
駅でカレー店の地図を入手して歩く。
年に一度の「C-1 グランプリ」で毎年のように優勝している
「レストラン中台」がいいだろうか、と探してみる。
駅からそれほどと多くない。
しかし、着いてみたら既に行列で店の雰囲気もなんだか雑然としていて。
客層も品がなくなんだかなあと。やめにした。
駅前に戻って地図を頼りに隣り合った「千勝堂本店」「ドラゴンカレー」へ。
前者は店を閉めていて、後者は開いてるけどガラガラ。
「土浦ツェッペリンカレー」は幻だったようだ。
街を歩いていてもカレーに力を入れているようには思えない。
駅に戻ってフードコートの「すき家」に入って食べた。


商店街を抜けて亀城公園へ。城跡を活かした公園となっている。
東と西の櫓が残されている。
東の方は博物館の別館として入ることができる。
太鼓やしゃちほこ、瓦が展示されていた。
外で草むしりしていた年配の方がいて、
僕が入ろうとしたら慌てて中に戻ってきた。
博物館は土浦市立のもので、土浦藩の歴史を辿るもの。
子どもたちが見に来ているかと思いきやそんなこともなく。僕ひとり。
ケースの中の刀や鎧兜を見る。


大通りに出て北へ。
「百景社」のアトリエを探す。
廃墟交じりの古びた小さな家が寄せ集まっている路地裏にあった。
14:00 開演で今日が千秋楽。予約は完売。
いろんな人からお祝いにお酒をもらうってことで
初日は樽酒を鏡開きしたのだそうだ。
今日もまた終演後客席にビールやジュースが配られて、乾杯となった。


今回の演目はイヨネスコの『椅子』
http://www.hyakkeisya.org/info-isu.html
再演。2年前にも観ている。ガラッと変わっていて驚く。
前回は狭いステージいっぱいに椅子を並べたのが
今回は椅子を登場させない。想像の椅子。
これまでは仕掛けの多い演劇だったのが、
転換期に差し掛かって肉体の動きと台詞、その関係性へと
より重きを置くようになったのか。


もっと多くを語るべきが、早起きしたのと
会場内が蒸し暑かったこともあってところどころ居眠り。
大事なところをあれこれ見逃したと思う。すいません。
最後の椅子は『フィッツカラルド』を思い起こさせた。


観終わって、ササッと土浦を後にして帰ってくる。