3/8(日)のこと。
朝は7時起きだったか。4時間しか寝ていないため、眠い。
早い人は散歩に出ていたようだ。元気だ。
温泉に入りに行く。
朝食の時間だったので他に入っている人はなく、露天風呂も大浴場も貸切となる。
8時半に朝食。納豆にグリーンサラダなど。
一人用の鍋に麦とつゆが入っていて、温まった頃に生卵を溶いて入れる。
これが鍋のあとのおじやのようでうまかった。
そもそも水がうまかった。
9時半チェックアウト。先に一人早く朝食後に帰っている。
ここから少しずつ一人二人と帰りのバスや電車の時間が決まっていて、離れていくことになる。
ホテルのロビーで昨晩余ったお菓子やつまみの類を分配する。
僕はこっそり師範特権で、ちょっと贅沢なおつまみの類をごっそりもらう。
あとは信玄もちや昨日の「地球屋」のドーナツ、
全種類揃っていたといううまい棒のオニオンサラダなど。
ホテルを出て、近くにあるロープウェーの駅へ。
割引券があったので往復720円となる。
麓が「ホトトギス駅」山頂が「見晴駅」となる。
9時から17時頃まで日中は15分おきに出ている。
(なぜか12:15だけがなかったりする)
ホトトギス駅は建物の4階にあって、1階が「町の駅」として観光案内所となっている。
編み笠をかぶり、徳利を手に持ったユーモラスな狸の剥製が飾られていた。
他の階はギャラリーとなっていた。カフェもあったかな。
10:15のに乗っていく。乗っているのは3分ほどか。
木々のまばらに生えた雪の積もる斜面に沿ってゆっくりと上っていく。
途中までは人の足跡があって、さらになんらかの動物の足跡。
向かい側から下りて来るロープウェーとすれ違う。
意外とスピードが速くて一瞬。親子連れが手を振っている。
見晴駅を出る。目の前の坂道を下りたところにスケートリンクが広がっている。
冬こそシーズンのはずなのに雪で覆われて利用されていない。
その奥に屋内リンクもあるが、シンと静まり返っている。
先日の大雪によるものか。
雪の中に埋まった掲示を見てみると、500mのリンクレコードは加藤条治とあった。
残りふたつ1000mなどは韓国か中国の選手だった。
雪と氷の残る遊歩道を歩いて、「ときめき展望台」へ。
雄大な景色。伊香保の町並みを見下ろす。向こうには谷川岳など水上方面の山々。
反対側には雄山・雌山の二ツ岳がすぐ近くに。
その背後にちょこんと榛名山が頭を覗かせる。
群馬ってほんと多くを山に囲まれた盆地なんだなあと思う。
デッキには「輝望の鐘」という教会のような小さな鐘が吊り下げられている。
ロープウェーは8月の10日間は夜間も運行しているようで、夜景も楽しめそう。
10:45には麓に戻ったか。
駅を出て、坂道を歩いて下りていく。皆で竹久夢二記念館へと向かう。
http://yumeji.or.jp/
本館・夢二黒船館、本館・大正ロマンの館、新館・義山楼、別館・夢二子供絵の館、
小暮茶寮、土産物屋など。
入場料は本館と新館合わせて2,000円か、本館だけで1,600円と選べて、
僕らは本館だけにした。割引券で50円引き。
玄関が夢二黒船館にあって、展示室はつながった大正ロマンの館にある。
名前の通り、洋風の大正ロマンというかシックな建物だった。
100年前〜120年前のヨーロッパのアンティークな家具や
ステンドグラスを多く取り入れている。雰囲気は悪くない。
黒船館の1階に「夢二ホール」があってオルゴールの演奏を毎時30分に行う。
120年前に作られたという古いオルゴール。
小さな掌サイズではなくて、レコードプレーヤーぐらいの大きさ。
そこに直径50cmぐらいのディスクをはめ込む。
音階に合わせて穴が開けられ裏側は爪が立っている。それを弾く。
1曲1枚でもちろん入れ替え可能。2・3分で1回転ぐらいだったか。
係りの方に聞くと1回転の長さにちょうど収まるように編曲するのだという。
今もこれらディスクを作ってくれる業者があるのだとか。
4つのオルゴールで「パッフェルベルのカノン」「ラ・パルマ」「アヴェ・マリア」
竹久夢二が作詩した「宵待草」この4曲を聴いた。
いくつかはジュークボックスのようにコインを入れるとディスクが回転を始める。
金属の爪を弾くだけではなく鐘が鳴るように工夫されているものがあったり、
速度調整やオートリプレイの機能があったりした。
大きいのは縦置きでそれこそジュークボックスのような大きさだった。
なぜそれだけ大きいかというと木箱が共鳴するから。
だから普通の小さなオルゴールも木のタンスの上に置くといい音が出るのだという。
これらの音がなかなか美しく、11:30と13:30と2回聞いた。
竹久夢二が特に集めたものではなく、特に好きだったわけではなく、
よく楽譜の表紙の絵を書いていたとか夢二の生きていた時代のものだ、
ぐらいのつながりしかないけれど、この音色は一聴の価値があると思う。
竹久夢二の絵のよしあしは正直よく分からず。
有名な美人画だけではなく、雑誌の装丁や包み紙といった日用品のデザインなど
デッサンも含めたくさんの作品を残していて、うわ、こんな多様な人だったのかと。
抽象的なデザインはカラフルな「和」が感じられて、いいと思う。
しかし美人画は背骨のない幽霊みたいでそそらない。
それでも代表作「春山河」「榛名山賦」はよかった。
本意を遂げることの出来ずして若くして亡くなった「彦乃」を描いている。
竹久夢二がパッケージをデザインしたキャラメルがとても美しく、お土産に買う。
一度出て昼を食べに行ってから再度戻ってきて館内を見た。