今年の一枚

今年の新譜から一枚を選ぶ。
一番インパクトあったのは Bo Gumbosのボックスセット『1989』であり、
その中の『Bo & Gumbo』の新しいミックスだったんだけど、新譜とは言いがたい。


うーん、Sonny Landreth『Bound by the Blues』かな。
この人のことはよく知らなかったんだけど、ジャケットがかっこよかったので
なんかピンと来るものがあった。


ジャンルで言えばブルース。現代的なオルタナティブ・ブルースか。
かの Eric Clapton が「My Hero」と呼ぶほどのスライドギターの名手として有名だけど
僕にとってはもうひとつの側面、ルイジアナ州出身で
ケイジャン、ザディコを演奏するミュージシャンとしての方が興味がある。


アメリカのミステリーの短編でこの辺りを描いたのがあって、
そのときザディコを知って聞いてみたかったんだけど
何をどこから聞いてみたらいいかよくわからず。
買ってみても音がよくなくて残念だったり。
だけど Sonny Landreth を通じて
この人の師匠筋に当たる Clifton Chenier を知ることができた。
彼はそのバンドで唯一の白人メンバーであったらしい。


『Bound by the Blues』はザディコよりもブルース寄り。
というか演奏が盛り上がっていくとザディコでもなくブルースでもなく
純粋無垢なギターの瀑布となっていく。溢れだす激流のような。
いや、ほんともしかしたらこの人が世界で一番うまいのかもしれない。


ブルージーなギターロックとしてはライヴ・アルバム『Grant Street』もいい。
ここまで自由自在に弾ける人ってなかなかいない。
最後に代表曲「Congo Square」を披露。とにかく熱い。

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Clodplay や Adele の新譜はオーダーしたけど届くのは年明け。
今年他に印象に残ったものとして


Pale Honey「Pale Honey
Tuxedomoon and Cult With No Name 「Blue Velvet Revisited」
Quantic 「A New Constellation」
Laura Marling 「Short Movie」
Brandi Carlile「The Firewatcher's Daughter」


Ryan Adams「1989」は国内盤未発売のためまだ未聴。
これが実はナンバーワンかもしれない。