引っ越しの有無

『にっぽん縦断 こころ旅』が今週、福岡県。
今日のお手紙は
生まれてから69年ずっと同じ場所に住んで、
37年同じ会社で働いて、
学生時代を含めて39年同じ駅を利用したという方からだった。
ああ、そういう人もいるんだなー、と思った。
この世界の片隅で、慎ましく生きるというか。
 
生まれてから死ぬまで引っ越すことはない、
という人も実はけっこう多かったりするのかな。
長男や長女で、生まれ育った家を受け継いで、
改築したり建て替えたりして住み続けるとか。
しかも幼馴染と結婚して、夫婦でずっと同じ町とか。
たまには旅行に出て遠くに行くけど、いつもの家に帰ってくる。
地元の高校、大学や専門学校に通って、地元の会社に就職する。
あるいは家業を継ぐ。
 
僕は小さい頃、青森県の中で2回引っ越している。
父は新聞記者だったので、基本転勤族だった。
それが僕が7歳の時に亡くなった。
運命の歯車が狂ったら、あるいは狂わなかったら、
僕はその何年か後に東京に引っ越していただろう。
そしたら今とはかなり人生になっていたはずだ。
 
なんとなく、東京よりも青森で過ごした人生の方がよかったんじゃないかと思う。
これまでの自分がそうだったからそう感じてしまうというのもあるけど、
自分のような引っ込み思案な性格の子供は引きこもってしまったんじゃないか。
 
引っ越しというのは自分を変えるきっかけにもなるし、大きなストレスにもなる。
その引っ越しというものがないとすくすくと過ごして人間がおおらかになりそうな。
どうなんだろう。