ドッペルゲンガーというもの

先週末の3連休、金土と続けて買いに行った妻のバイト先のCD棚。
ソウルの品ぞろえがとにかく良くて爆買いするとキリがない。
一度に買うのは5枚までにして、次の週末の楽しみに取っておこう、と思っていたら。
今日妻がバイトに入ったら、昨日100枚近く売れたのだという。
そして今日も同一人物が来て棚をしらみつぶしに見分していったのだという。
そして時折スマホに入力。amazonでの価格を調べていたのだろう。
 
うーむ。早くも敵に知られてしまったか。
俺だけのパラダイスが……
僕は妻に LINE でメッセージを送った。
「そいつ、俺のドッペルゲンガーなんじゃないか?」
「そんな気がする」
(まあ実際はどこかの業者が噂を聞きつけるが偶然見つけて、買い付けたのだと思う)
 
先日読み終えた工藤美代子『日々是怪談』にもドッペルゲンガーの話が出てくる。
その日そこにいるはずがないのに、友人知人から自分の目撃談を聞く。
世の中にはそういう体験をした人が結構いるようだ。
100人に3・4人ぐらい? 割合はわからないが。
そこまでレアな話ではない。
でも僕や妻、身の回りの人でそういう体験を聞いたことはない。
 
先週だったか、偶然高校の同級生に出会う体験が昔は何度もあった、と書いた。
これって今思うとその同級生のドッペルゲンガーだったのかもしれないなあ。
実物ではない何かが、偶然を装って僕の目の間に現れる。
 
でも誰が、何が、何のためにそんなことをするのだろう?
時空がバグっているのか。
タヌキが化かしているのか。
都会にも目には見えないタヌキのような存在がウロチョロしているのかもしれない。
実は屋根の上を跋扈するハクビシンにそういう能力があったとか。
タヌキはイヌ科でハクビシンはネコ科って聞いたことあるけど。
 
上級者はドッペルゲンガーを好きに生み出して派遣してるんだろうなあ。
分身の術。
それができたとして何のためかわからないけど。