旧芝離宮恩寵庭園

浜松町の駅から竹芝桟橋まで向かう途中に「旧芝離宮恩寵庭園」がある。
朝晩必ず、駅と会社とを往復する間にその横を通り過ぎる。
ビルに囲まれた小さな庭園。
ずっと前から気になってはいたが、入ったことはなかった。


月曜の昼間、会社で仕事していて「うー、疲れた」と気分転換したくなる。
会社を抜け出して散歩しようと思ったとき、ここのことを思い出す。


入場料は150円。気軽に入れる。
ほとんど人はいなかった。
僕のように会社をサボっているサラリーマンが多いのではないかと思ったのだが、
そんなことはなかった。2・3人ベンチで休んでるぐらい。
観光客として外国人やおばさんたちの小さな団体ががちらほらと見受けられた。
(人が少なかったのは5月にしては珍しく30℃を超えていたからかもしれない)


チケットの裏に書かれた解説を読むと
「延宝六年、時の老中大久保忠朝下屋敷として賜り・・・」とある。
延宝六年というのがどれぐらいの時期なのかよくわからないんだけど、
とにかく歴史的に由緒ある庭園のようだ。
大正十三年に一般市民に開放する。今年はその80周年なのだそうだ。


一周してみる。芝生沿いの道を歩く。
池には橋がかけられ、その下をでっぷりと太った鯉が泳いでいる。
蓬莱山というんだったか、中国の伝説に出てくるような
浮世離れした山をかたどった小さな島があった。
池の中に海水を流入するための水路が江戸時代の頃はあったようだが、
今は真水を引くようになっている。


園の中心にある小高い丘を上る。
すぐ目の前に汐留のマンションとビル群がそびえている。
足元には池がのんびりと広がっているこじんまりとした庭園。
なーんかシュールな光景だなあと思う。
どの方角を向いてみてもそんな感じ。


築地の方面にちょっと行けば姉妹ものなのか「浜離宮庭園」がある。
こちらはフェリー乗り場があったり、菜の花畑やお茶屋があったりとなかなか広い。
都会のオアシス。芝離宮ともども
もっともっと利用するようにした方がいいよなー。