SUPER LISA

渋谷駅のハチ公口を出て、センター街方面のあの交差点。
巨大なスクリーンが3つ、映像を流している。
たいがいはそれぞれがばらばらにビデオクリップを流してるんだけど、
ときどきこの3つがピタッとシンクロすることがある。


あれってどういう仕組みによるものなのだろう?


会社の先輩に聞いてみた。
「何かしらシステム的に連携してんだろうね。3台をコントロールしてる」
僕もそう思った。
スタジオのような場所に卓があって、モニターが3台置かれている。
オペレーターがボタンを押すとその3台に同じ映像が流れ出すわけだ。


続いて後輩に聞いてみた。
「違いますよ。あれは別々な会社がそれぞれ持ってて、全然別に管理してて、
 それを別々な広告代理店が枠を持ってて、企業が個別に買うんですよ。
 この時間からってのを秒単位で指定して。
 で、3台とも時間が合ってれば映像もきちんと合うんですよ」
そう言われるとそういうもののような気がする。
そういう気がしてきた。
まあ実際には広告代理店が間に入ってスクリーンを運営維持管理している
3つの(?)会社と仲介するんだろうけど。


「SUPER LISA」で検索してみたら出てきた。
http://www6.big.or.jp/~f-enter/mulchi-page.html


1時間で15秒のスポットを4回で63万円かあ。
高いんだか安いんだか。
これ、僕が個人的に買ってもいいんだよな。
世の中に知らしめたいことってなーんにもないけど。


先ほどの後輩が言うには、
「バスの壁全部が広告になったの走ってるじゃないですか、
 あれって一台月30万ぐらいみたいですよ」
ああ、そういうのが走ってるのもいいなあと思う。
個人的な、仲間内にしかわからない暗号めいたものを塗装して走らせてみようか。
あるいは、自分が撮影したお気に入りの風景写真でデコレーションして、1台だけ走らせるとか。
今日も都内のどこかを走っていると思うとなんだか気持ちいいかもしれない。

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mixi で意見を伺うと、あれらスクリーンの群れが
てんでバラバラに映像や音声を垂れ流しているのは不協和音で嫌だ、との声も。
僕は全然そうじゃなくて、むしろ好き。その不協和音が。
世紀末ものっつうか近未来のSFっぽくて。
(もちろん今、「ブレードランナー」を思い浮かべている)


4台目が昨日オープンしたのだそうな。
いっそのことあちこちに10台ぐらい設置されてるといいのに。
様々な高さ、様々な角度に。
あの交差点に立って360度どこを見てもスクリーンと向かい合う。
渋谷という街はそれぐらいパラノイア的な方が似合ってると思う。
そしてお金のあるプロダクションは新人の女の子のデビューシングルを
その10台のスクリーン全部を使って放映するわけだ。
とてつもないインパクトだろうな。


僕は渋谷というと何よりもまずあのスクリーンを思い出す。