青森帰省 その4

起こされずとも、7時半に起きる。
寝てる間に汗びっしょりで何度か目が覚めた。暑い。
でも布団の外に出てみるとひんやりと寒い。それを何度か繰り返す。
寝てる間に変な夢を見る。仕事がらみの。この帰省中はずっと、そう。


朝食後家中に掃除機をかけて、最終日なので部屋の拭き掃除をして。
蜘蛛の巣を払って、窓の外も。
10時半に家を出る。


バスに乗って、古川、新町へ。
成田本店で帰りの新幹線の中で読む本を買う。
「ベスト・アメリカン・ミステリ」以来ミステリづいている僕は
外国文学の書棚に向かっていてもそういうのに目が行く。
ローリー・リン・ドラモンドという人の短編集「あなたに不利な証拠として」を買う。
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名前から分かるとおり、作者は女性。
しかも作家になる前はアメリカ南部ルイジアナ州バトンルージュで警官だった。
そのときの体験(というか、匂いや音、触感など五感で感じたこと)を元に
女性警官を主人公に据えた連作集を書いた、というもの。
銃を持った若者を追い詰め、向かい合い、正当防衛を理由に銃を撃ったときに
「彼女」がその体に刻み付けたもの。
簡潔な文体でリアルに(たぶん。そりゃ分からないよ)描く。
それが冒頭の作品で。
帯から察するに評価が高そうだったんだけど、読んでみて思わぬ拾い物。
地方、特に南部という男社会としての警察。
その中で生き延びていく、死んでいく、
または警官とは別の道を選ぶヒロインたちの姿に読み惚れていくうちに
あっという間に東京に着いた。
SFはもういい、これからはミステリだ。
それぐらい思ったね。


会社へのお土産はリンゴ煎餅と「気になるリンゴ」の数量限定の「紅玉」バージョン。
これは大家さんにも買っていく。


ラビナでお土産を買って、荷物が多くなって、観光地でよく売っているような大型の袋を買う。
前回も買ったなあ。部屋にあるんだろうなあ。
500円もする。もったいない。
これを次回帰省するたびに持って帰ればいいんだろうけど、その時には絶対思い出さない。
たぶん次もまた買ってしまうのだと思う。学習しない。


改札をくぐり抜けて、エスカレーターを上って、長い通路を歩いていくうちに
「ああ、これで今回の帰省も終わりだ」と感傷的な気持ちに(いつも)ちょっとなる。
次はいつ、帰ってくるのだろう。年末年始?5年ぶりに今回は帰ろうか・・・


八戸から、酒のつまみ兼昼食として叔父からもらった崎陽軒のシウマイを食べようとしたら
よく見たらレトルトで、買ってその場で食べるタイプのじゃなかった。
そりゃそうか。そんなの持ち帰り用のお土産にしないよね。
仕方なく車内販売の駅弁を買う。前沢牛弁当。イカの燻製も一緒に。


青森−八戸間の特急で氷結の350のレモンサワーを飲んで。
八戸−東京間の新幹線では500の缶ビールが2本に、350の酎ハイに350のビール。
飲みすぎて、降りてから具合が悪くなった。
というかずっと起きてるのに二日酔い。
そんな風にして今回の帰省が終わった。


昨日、母と食事しているときに次の週末バンコクに行くと伝えた。
内乱が起きてるんでしょ?大丈夫?と聞かれる。
一昨日、床屋でその話をしたときも
「危ないところにはくれぐれも行かないように」と言われる。
世界情勢というものは、案外、知られているものである。