初夏の東京散歩(神保町〜水道橋〜飯田橋〜九段下)

昨日の夜は大学の先輩・後輩と数年ぶりにカレーの会。
飯田橋のタイ料理屋となる。
昨日はほぼ一日打ち合わせで疲れきって、夕方から何もできず。
18時過ぎ、早々とオフィスを出る。集合時間は20時で、2時間も空く。


何とはなしに歩きだす。水道橋方面へ。
昼飯の開拓で時々通るので目新しいことはない。すぐ水道橋の駅に着く。
東京ドームへ。巨人戦をやっているようだ。
何も予定がなかったら、見てもいいな、と思った。
来週か再来週にもまた来よう。いや、だったら神宮の方がいいか。
ドーム近辺は当たり前の話だけど、巨人のオレンジ色のYの文字ばかり。
お土産屋も本屋も。
遊園地のジェットコースターから歓声が聞こえる。
ああ、会社を早く出たらあれも乗ることができるんだな、と思う。


ドームから離れて、外堀通りへ。
この辺りから生まれて始めて歩く。ちょっとワクワクする。
でも、飯田橋まではたいした距離じゃない。
すぐにも着いてしまって、がっかり。
道々、旧○○の跡みたいな石碑が立っていておっと思い、立ち止まって眺める。


飯田橋から、南、九段下の方へ。
駅周辺を離れるとここもまた初めて歩く。
このラーメン屋気になるな、このカフェいいな、と思いながら歩いていく。
寂れたカレー屋のチェーン店があったりして。名前は思い出せない。


それとなくキョロキョロしながら歩いていると、「ボリショイサーカス」という看板を見つける。
え、あのボリショイサーカス?旧ソ連が崩壊してロシアとなった今もあるの?
僕が小学校一年生のとき、住んでいたむつ市に来たことがあって、父と見に行った。
デパートの福引で当てたチケットは2枚しかなくて、妹が泣いたことを覚えている。
そのボリショイサーカスがここに本拠地を??まさか、そんな。
路地に入って近くまで寄って、見てみる。
6階建てのビルの名前がボリショイサーカスで、
入っている会社の名前もボリショイサービス株式会社。
なんなんだろ?ロシアの本家本元から怒られないのだろうか?
1階は「スパシーバ」という名前のおしゃれそうなカフェだった。
ロシア語で「ありがとう」という意味。
帰ってきて調べてみたら、ここ、本当にボリショイサービスの日本法人(?)だった。びっくり。
http://www.bolshoicircus.com/index.html


夕暮れ。薄暗くなる。
九段下に出て、千鳥ヶ淵まで足を伸ばす。
公演がないのか、武道館がひっそりとしていた。
緑生い茂る周りの沼もまた、静止している。
千鳥ヶ淵の細長い公園も全く人がいない。中の通る人もいない。空っぽのベンチが並ぶ。
近所の人たちなのか、缶ビールを持ち込んで5・6人で宴会をしていた。それぐらい。
柵にもたれて千鳥ヶ淵の堀を眺める。何もかもが緑色に染まっている。
春の桜の季節しか来たことがなくて、初めて見る。全然顔つきが違う。
もちろん、ボートに乗る人もなし。
そうか、桜の季節の3週間ほど以外は、こんななんだ。


靖国神社へ。「みたままつり」と一文字ずつ書かれた提灯が壁にぶら下がっていて、賑やかそう。
桜の季節のように、屋台が出ているのかも。
しかし中に入ってみるとここもまたひっそりとしている。
どうもその「みたままつり」ってのは13日から行われるもののようだ。
だけど、それって何がどういうふうになってる祭りなのだろう?
真ん中の広い道路に背の高い囲いが作られていて、そこに提灯が吊るされるようになっている。
そのときは、きれいなんだろうな。
調べてみる。こういうの。夏祭りのようだ。屋台も出る。
http://www.yasukuni.or.jp/schedule/mitama.html
会社の誰かを誘って、飲みに行こうかと思う。


靖国神社の入り口にて、どこかの大学の体育会のサッカー部かな、一団になって筋トレをしていた。
声を出して数を数えて、リズミカルに。四つんばいになって足を突き上げる。
猛者なのか、一人だけ腕立て伏せをしている。
マネージャーなのか、女の子が2人、彼らの背後に立っている。
だけど何をするでもなし、携帯を眺めて「ちょっと、これ見てよ」って感じで笑いあっている。
ジャージを着るでもなく。1人はヒラヒラとした服を着て。


飯田橋へ。
落ち合ってタイ料理屋へ入る。
前はごく普通の居酒屋だったのだろう。テーブルも椅子もカウンターもそのまんま。
タイ人の一族なのだろうか、お母さんが料理して、娘が注文を取る。
娘の一人は日本語がそこそこ話せて、もう一人は全く話せなかった。
僕ら以外に客はいなかった。先輩に聞くと、いつも客はいないのだという。
どうして店が成り立っているのだろう?世の中は不思議な店ばかりだ。
エビのカレー炒めを食べて、シンハービールを飲んだ。