感門之盟 その1

18日土曜は、編集学校の第23回感門之盟。
平たく言えば、コース別の卒業式。
(ほんとはちょっと違ってて、生徒(学衆と呼ぶ)一人一人に卒業証書を渡すってものではなく、
 どちらかと言えば、校長から先生(師範・師範代などなどのロールあり)に対して
 労をねぎらうというもの。そこに生徒が観客として参加するという)


卒業証書ってことで言えば、金曜、編集学校から「突破証」が郵送で届いた。
師範代の趣向を凝らしたメッセージが記載されている。
内容をここに書くわけには行かないんだけど、とても示唆的だった。
メインは、僕に向けた千夜千冊のポインティング
第1252夜 『守破離の思想』藤原稜三
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1252.html


読んだ夜に、教室に向けてこんなことを書いた。
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千夜千冊を読みながら、いろんなことを考えました。
どんなメッセージがそこには込められているのか?
謎解きのようでもありました。


例えば、ミーハーな気持ちで「離」に行くのは危険、
そこには覚悟が必要とされるのだということ、
そして何よりも守・破の意味を忘れてはならないということ。
だとしたら師範代を経験して、
別な視点からこの体に通してみることも正論だよな、と。
やんわり釘を刺されたように思いました。


例えば、僕は、型というものを差し置いても、
気ばかり焦って、いったんは先へ先へとにかく突き進んで、
まずはその裏に潜むものを暴こうとしていた。
そんな自分に気付かされたこと。


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ただ単に「届いた」ではなく、僕は突破証を「受け取った」わけだ。


この夜の千夜千冊は師範代も舞台上でのスピーチで取り上げていて、
本文中の「型を守って型に出て、型を破って型へ出て、型を離れて型を生む」の箇所を
引用していた。ここ、全てに通じる非常に大事な話。
初心忘れずということで、これから先、
絶えずこの千夜千冊に戻ってきそうな気がする。


合わせて、松岡正剛校長が表紙にサインした「知の編集工学」も封入されていた。
うーん。これで2冊目。
せっかくだから読み返してみるか。
1人1人にメッセージが書かれていたら感動するけど、
サインだけだと今回突破した73人分を流れ作業的にこなしただけのようで、
あんまり「おー!!」って感じがない。
編集学校にいると、感門之盟の落冊市とかで
校長のサイン入りの本が比較的簡単に手に入るし。

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本題に戻る。


前の晩、早く寝たので8時には目が覚める。
ランチ汁講(教室ごとのオフ会みたいなもの)が11時からで、東銀座駅の出口に集合。
することもなかったので、僕は着替えて早々と銀座へと向かう。
「おしゃれして来なさい」とのお達しがあって、僕は先日名古屋の無有1.5から取り寄せた、
赤地に鶴の描かれた古着物アロハを着ていく。
下はあちこちに穴の開いたジーパン。
洗濯できなくなってしまったので、思いっきりファブリーズをかけて。
これといって派手な格好をしていた人は余りなく、僕のアロハ、とても目立っていたように思う…


9時半には着いて、インズのアートコーヒーでカフェオレを飲みながら
ジェイムズ・エルロイの「L.A.コンフィデンシャル」の上巻を読み終える。
気違いじみた妄想に駆られて、事件を追う男たち。
乱雑なまま破天荒に語られていた物語が大きなうねりを作り出す。
それにしても、朝10時の銀座の安いコーヒーショップは女性客だけ。
そういう客層なのか。


待ち合わせの場所へ。
時間が近付いても誰も現れない。おかしい、と思う。
「A1」出口のはずだが。
あ、と思う。僕は銀座駅の「A1」出口と東銀座駅の「A1」出口を取り違えているのではないか。
やはり、そうだった。銀座駅と東銀座駅って地下でつながってなくもないじゃないですか。


イタリア料理屋に入って、適当にピザとパスタを頼んで食べる。
あれこれ、話す。


時間が来て店を出る。
歩きながら師範代と話す。
来春「離」を受講するなら、師範代をやっといた方が絶対いいと。
どうしたもんか、と悩む。


(続く)