サマソニ09 その2(8/7:lecca 〜 SHAKABONE 〜 福原美穂)

okmrtyhk2009-08-30


BEACH STAGEへ。ここ3年間毎年来てるけど、初めてだったりする。
名前の通り、目の前には砂浜が広がっている。
ちらほらと青い晴れ間ののぞく曇り空、千葉の海。
ここ幕張は海水浴禁止ってことで海に入っている人はいなかった(ような気がする)。
OFFICIAL BAR とフードの店がいくつか。
今年からビールの販売は各店ではなく OFFICIAL BAR に統一されたようで、ここでビールを買う。
ステージへと向かう。最前列が空いていて、柵にもたれながらビールを飲んで過ごす。
海を目の前にしながらの冷たいビールはいつ飲んでも最高にうまいもんです。
振り向いて眺める。
屋根と床があるだけの簡単な休憩所があって、そこに寝転がってる人たちがいる。
あれは気持ちよさそうだ。
達人ともなったらここに陣取って一日中、BEACH STAGE の音を聞きながら
海を見て過ごすというのもありだなー。
というか1度ぐらいはそういうことしてみたい。
あれも見たいこれも見たい、次はあっちのステージでその次はこっちで、
うわーってなる僕には絶対無理だけど。


10時半、lecca 登場。DJとダンサー2人という構成。
leccaは「夏はここ、サマソニから始まる!」と宣言。
レゲエというよりはヒップホップかなあ。音を聞いた限りでは。
今年30歳になったということで、三十路の女性への応援歌的曲が途中で出てきたり。
自らがパーソナリティーを勤める番組で
リスナーから寄せられたメッセージを元に書いた曲ってのを最後に歌う。
うーん、僕としては音楽的に興味なし。
セクシーなダンサー2人ばかりを眺めてた。
後に、ある日オリコンのチャートを見ていたら
アルバムだったかな、10位内に入っていた。
実はもうかなりの人気の人なんですね。


次は、River Side Garden にて SHAKABONE というグループを見る。
マリンスタジアムを横目に、サマソニ会場の南側を横断する。
Seaside Village というキャンプ場の横。
エリアに入ると、Coleman がキャンプ用品を販売していた。
カメヤマローソクが提供する、白くて大きな、
縦横高さ10cmぐらいのキャンドルが無数に並べられて模様を描いていた。
これ、夜になると火が灯されてきれいなんだろうな。


River Side Garden はとてつもなく簡素なステージで、観客席は芝生。
寝っ転がって見るのに最適。
フードの店はなく、ドリンクとカクテルの店があるのみ。
お勧めがモヒートというカクテルとのことで、それにしてみる。
ホワイトラムをベースに生ミントの葉っぱとライム、ソーダ水。
飲んでみるとミントが涼しげで、ラムとライムという組み合わせがよくて。
芝生でボケーッとしながら飲む。


SHAKABONE の演奏が始まる。
サマソニのサイトには紹介文がなかったけど、
調べてみたらヴォーカルの女性と、アコーディオン/キーボードの男性のデュオらしい。
ラテン系のクラブ・サウンドとのこと。
サポートメンバーとして、ドラム、ベース、ギターの3人。
なるほど、アコーディオンっていいよね。確かにラテンっぽい。
これ、なかなかいいかも。
こういう野外のステージもいいけど、どっかの小さなライブハウスで
歌とアコーディオンアコースティックギターみたいな編成で聴けるとよさそうな。


客は最初全然いなくて、数えてみたら僕を入れて10人。
でも、キャンプサイトにいた人たちが「お、音楽やってるぞ」って感じで少しずつ集まってきて。
こういう雰囲気いいですよね。夏フェスっぽくて。
メッセのステージやスタジアムでがっつり聴くのもいいけど、
サマソニは音楽に触れる、楽しむなら BEACH STAGE と River Side Garden がいいなあと思った。
River Side Garden って他の日だとカジヒデキ曽我部恵一に The Pastels(!)が出るみたいで。
いい感じだったんだろうなあ。曽我部恵一なんて似合いすぎだよ。見たかったなあ。
Ametsub は昔、デラ君のイベントで見たことがあるように思う。


次、また、BEACH STAGEに戻って福原美穂
この日の昼は、野外で日本人を見てばかりとなる。


またしても最前列で見る。
福原美穂って全然知らない人だったんだけど、なんかピンと来るものがあって見てみることにした。
結果、大当たり。今回のサマソニで最大の掘り出し物。今後、売れると思う。
古代ギリシャのような、インディアンのような白い衣装
(首の周りなどところどころにカラフルな赤や黄色)を着て登場。
いきなりアカペラ。
これが、神懸り的にうまい。うまいなんてもんじゃない。
英語詞ってこともあり、日本人とは思えなかった。
前の2人、lecca と SHAKABONE もうまかったけど、桁が違う。
何よりも声量が違う。歌う、じゃなくて、発する。全身全霊をこめて。声域も広い。
オフィシャルサイトのバイオグラフィーを見たら、
去年の2月に日本人で初めてロスの黒人教会で歌って「奇跡の子」として称賛されたという。
手には何だったか覚えてないけど小さなパーカッションの類を持っていて、最後にそれを鳴らした。
1曲でノックアウト。
そもそもさ、歌を歌ってるのがもったいないぐらい美人なんだよね。
衣装も相まって、歌の女神のよう。


その後、バンド編成に。ギター、ベース、ドラム、キーボード、コーラス。
途中の曲では観客たちにサビの部分でタオルを振らせて、
(これは lecca でもあった。夏フェスの定番か)
最後の曲では「everything gonna be alright」というフレーズを皆に歌わせた。
その1個前の曲ではアメリカの黒人シンガーばりのとてつもないシャウトが聞けた。


The Beatles「Get Back」のカバーも出てきた。
まだメジャーデビューして間もないのに、
知られた曲や売りたい曲だけじゃなくてカバー曲をフェスに持ってくるという辺りに
大物としての器を感じた。


残念なのは、日本語詞の曲となるとなんか普通のその辺の歌手っぽくなっちゃうんですね。
新曲で「LET IT OUT」というのをやってて、「鋼の錬金術師」の主題歌とのことなんだけど、
別にアニメだからどうこうということじゃなく、なーんか普通のジャパニーズな定番ヒット曲。
せっかくいい物を持ってるのだから、
アメリカの乾いた土の匂いのする、ゴスペルやソウルを歌って欲しいと個人的には思う。


この頃快晴となり、空は眩しいほどの青空。
福原美穂はステージの上で嬉しそうにしていた。


MCでこんなことを言った。
「自分がなぜ音楽をやるのか、よく分からないところがあります。
 でも、日々に何かを残したくて音楽をやってます。
 音楽は、強くしてくれます」