東京シェルター

東京駅を出て、大手町・丸の内界隈を神保町に向かって歩く。
帰りはまた逆方向へ。
いつもどこかしらのビルが工事中。
パレスホテルが新しく生まれ変わって、
向かいのりそなマルハビルは最近覆われ出して解体されるのだろうか。
春にオープンした丸の内永楽ビルディングの「iiyo!!」は毎晩賑わっている。
東京の中心で判断するのもどうか、という話だが、
日本経済はまだまだ停滞していないのだと思う。
というかここの動きが止まったら最後か。


道路工事も一年中続いている。皇居の目の前なので
「うーむ、秘密のトンネル工事か?」などと勘ぐってしまう。
皇居には核シェルターがあるという都市伝説を思い出す。
あれはただ単に防空壕なのだとか。


永田町が赤坂見附駅と迷路のようにつながってウネウネ入り組んでいて、
地下6階の深さにホームがあるのは
国会議事堂の地下に核シェルターがあるのだとか。
そんなまことしやかなウワサも聞く。
東京駅にもそんな話がある。


どうなんでしょうね。
この世の中で最も怖いのは核爆弾ではなく、
もっと他のものとなったように思う。
とっくの昔に。いや、去年から。


逃げる場所はもうどこにもない。
そのことを忘れるようにして、日々の暮らしが続く。
テレビの向こうに、ネットの向こうに垣間見るだけ。
リンクしているけど、つながっていない。
漠然とした名付けようのない不安がどこまでも広がっている。
それが、東京。