「my bloody valentine - World Premium Live with 相対性理論」

昨晩は My Bloody Valentine のライブを見に行った。
東京国際フォーラムのホールAにて。ゲストは相対性理論
イベントの正式名称は
『DOMMUNELIVE PREMIUM "NEW TRACKS"
my bloody valentine - World Premium Live with 相対性理論」』
その名の通り、DOMMUNE がプロデュースで
新たにレコーディングした曲のプレミア公開となるライヴ。


本来は先行の抽選に当たっていたのに
引き換え期間がちょうどサハリンに行ってた時期にはまって泣く泣く権利放棄。
追加のチケットが出たのをギリギリのところで入手したので2階最後列だった。
でも真ん中。座席指定ということもあり、気楽に観れた。
一番後ろだと何の気兼ねもなく前に乗り出して観たりできるし。


19時開始。相対性理論は新しいアルバムが出たばかりなのでそこからだろうか。
知ってる曲が全くなかった。
なんかもう興味がなくなってしまっている自分に気付く。
昨年の今頃観たときと編成は一緒だろうか。
やくしまるえつこ、ギター、ベース、ドラム、ドラム&キーボード。
ライトセーバーみたいなのも振ってた。


30分休憩の間にセットを組みかえる。始まったのは20:15頃だったか。
ケヴィン・シールズは向かって右側。
様々な色、形、大きさのスピーカーを積み上げて壁のようになっていた。
サポートでキーボード&ギターの女性(?)メンバー。
赤をまとったビリンダ・ブッチャーはやはり清楚な佇まいで、
なんでこんな轟音ノイズバンドにいるんだろう? と不思議に思う。
デビー・グッギのベースは思いのほかアクションが多かった。
ブイブイ弾く感じ。ほとんど何も聞こえないんだけど…
コルム・オコーサクの手数の多いドラムは力ずくで爆音を叩き出していて、
やっぱ彼が屋台骨なんだなーと。


Loveless』からの「Sometimes」で始まって次は新曲?
それとも『mbv』からだったのか。正直あんまり聞き込んでないんですね。
3曲目は「When You Sleep」
前半は新曲ないしは「Only Tomorrow」など『mbv』が中心。
後半は1枚目『Isn't Anything』から「Nothing Much To Lose」が出てきたり、
定番ナンバーへ。
Loveless』は他に「Come In Alone」「Only Shallow」「To Here Knows When」


最後の「Wonder2」「Soon」「Feed Me With Your Kiss」「You Made Me Realise」
って流れはやっぱすごかった。
特に「You Made Me Realise」の轟音フィードバックノイズの饗宴。
無機的なフレーズを積み重ねていくうちに
誰も見たことのないような高みへと上り詰めてゆく。
バックのサイケデリックなライティングの効果もあって、
2001年宇宙の旅』のラストをなぜか僕は思い浮かべた。


アンコールはなし。
噂の耳栓が配られていたけど、僕の席では不要だった。
1階というかスピーカーの前で観たら全然違ってたんだろうなー。
最後列の席でも体の中を音が衝撃波として伝わってきた。


My Bloody Valentine というかケヴィン・シールズ
90年代以後唯一、新しい音楽を生み出した人物のように思う。
ギターのフィードバックノイズと言ってしまえばそれまでなんだけど、
それをもっと別の何か、次元の違う何かに変えてしまったというか。
最後の「You Made Me Realise」を聞いていて
ロックの初期衝動を突き詰めていくとこうなるのか、と感慨深いものがあった。