青森帰省 その1

青森の家が古くなり市内で引っ越すことになる。
小学校以来30年以上過ごしてきた家もこれが最後かと
3連休に休みをくっつけて青森に帰ることにする。


8時前に起きて洗濯をして、干す。
荷物をまとめる。これまで何年と青森から東京に戻るときに
母の作ったカレーを運ぶ際に使った保冷剤が部屋の中にたまっていて、
今回の帰省のタイミングでついでに持って帰ろうかなと思う。
しかし集めてスーパーの袋にまとめたら
大きさとしてはそれほどではないにせよ重さがハンパないことになって。
宅急便で送ることにする。セブンイレブンに持っていく。
なんかそれは本末転倒な気もするが、まあいいか。


母からは阿佐ヶ谷の「うさぎや」のお菓子をリクエストされていたが、
第三金曜日が休み。つまり、今日。
昨日調べたら上野にも店があるみたいで9時開店。
新幹線まで時間があるからそこに行くつもりで心積もりしつつ
もう一度検索してみたら日本橋にも店があるということを知る。
ああ、だったらそっちでいいや。
元々は上野の店が始まりで、そこから日本橋と阿佐ヶ谷に分かれたようだ。
今も都内でドラ焼きといえば「うさぎや
いや、そんなこと全く知らなかった。
十数年前、荻窪に引っ越したばかりの頃何度か母に頼まれて買いに行ったけど、
街の小さな和菓子屋ぐらいに思っていた。


本田靖春『誘拐』の続きを読みつつ丸の内線で東京駅へ。
地下街を歩いて地上に出る。日本橋の交差点のすぐ近く。
着いてみると新卒の頃働いていたビルの、交差点を介して斜め向こうだった。
なんだそんな近くだったのか。
丸善の3階で甥っ子に絵本を買っていく。


大丸地下の「からっ鳥」で唐揚の盛り合わせを買う。
グランスタの「鳥麻」で塩とタレの盛り合わせ。
11:20 はやぶさ17号新青森行き。
ずっと缶ビールを飲みつつ『誘拐』を読む。
昭和30年代末の東京。高度経済成長からはぐれた福島の貧しき村。
吉展ちゃん誘拐犯のアリバイをいかに打ち崩すか。刑事たちの執念。
クライマックスに差し掛かる。まさに手に汗にぎる。
読み終えて途方もない悲しさとやりきれなさ。
『羆撃ち』『オリガ・モリソヴナの反語法』などと並んで
日本の面白い本10冊を選ぶとしたら僕はこの本を選ぶ。
引き続き、大友良英の『クロニクルFUKUSHIMA』へ。
期せずして福島つながりとなった。こちらも面白くなりそう。


新青森に着いて会社へのお土産に「いのち」の季節限定レモン味を買って送る。
タクシーに乗って家まで。
母が風呂に入りに行っている間、居間で昼寝。
風が入ってきて涼しい。気温は高いが湿度は低い。
温泉銭湯に入りに行って帰ってくる。
母が大相撲の中継をつけていたので最後の方を見る。
大砂嵐が昨日に続いて金星を上げる。
結びの白鳳は貫禄の勝ち。


19時に夕食。
さすがに息子が帰省した夜はすき焼きと刺身が一緒、みたいなことはなくなった。
普通に昨日作った煮物や漬物に、デパ地下で買った惣菜など。
NHKのニュースを見る。
ウクライナ上空でのマレーシア航空機の墜落事故、
野々村県議、イスラエルガザ地区侵攻など。


青森に帰ってきた初日はいつもそうだけどぐったり疲れ切る。
22時には寝るか。
デトックス、東京の毒素を吐き出しているのだと思う。