あれから5年

あれから5年。
月日の経つ早さにゾッとする。
あれから僕は何が変わったのか。
変わらなかったのか。
東京は、この国は、世界は。


5年もあれば風化するものがある。
消えていくものがある。
その一方で変わらないものがある。
東京で言う変わらないものと
福島で言う変わらないものは正反対の意味を持つ。
その間にあって僕らは
多くの物事について判断を停止しているように思う。
少なくとも僕は。


自発的ではなかったが、
頼まれたことをきっかけに
福島のその後についての活動に関わることになり、
語られた声を聞き、写真や映像を見つめる。
ほんの少しだけど福島に接点があって
東京から見えるものをぼんやりと覗き込んでいる。


身の回りでは今も仮設住宅訪問を続けている方たちがいて
来週のイベントは僕も手伝いに福島へ。
何ができるのか、できないのか、というのはいまだによく分からない。
何かをしなきゃと思いつつ、それが何なのか思い浮かばず、
何もしないままに過ぎていく5年間だった。


僕に何ができるか、というと途端に難しくなって思考が停止してしまう。
僕は何をつなぐことができるか、と考えた方がいいのかもしれない。
僕ひとりでやれることではなく、僕もまた一緒になって担えること。
5年から1日目に、思ったこと。