地震体験車

昨日図書館に本を返しに公園に行ったら屋台が出ていて、
ステージができて歌を歌っている。
なんか祭りでもやってるのだろうなと今日の昼、食事がてら行ってみる。
富士宮焼きそば佐世保バーガーなど全国各地の屋台が出ている。
深谷市のネギを使った「ふっかちゃんこ鍋」や
どこのかは忘れたがハンバーグを煮込んだ鍋を食べた。
ネパール料理だったかヒマラヤ山脈の「男山汁」や
庄内地方の寒鱈を使った「どんがら汁」というのもあった。


広場の隅に大きな白い車が停まっていて、揺れている。
その前に人が並んでいる。
近づいてみると練馬区の起震車(地震体験車)だった。
整理券をもらえば、今から30分後の回になるという。
乗ってみることにした。


図書館で時間をつぶして
(年末だったから今年亡くなられた方ゆかりの著作を並べていた。
 秋山ちえ子、蜷川幸雄ウンベルト・エーコフィデル・カストロ…)
起震車の前の列の最後尾に加わる。
子ども連れが多かった。
日曜の午後、子どもたちにすれば珍しい、ちょっとしたアトラクションなのだろう。
揺れるテーブルの下でおどけてみせる子供もいた。


小さな部屋の中に机と座布団があるだけ。
モニターがあってアニメーションの風景が映っている。
震度4から始まって徐々に大きくなって震度7まで。
アニメーションの中の建物も窓が割れて傾いた。
東日本大震災の揺れを再現する。
小さな子どもたちのいる家族にはもう一段おとなしいものにする。


僕らは大人だけだったので自然と東日本大震災の方になった。
テーブルの縁を握っていてくださいというのでそうした。
本当の地震の際は机の下に頭を隠してほしいが、
今日は訓練なので、危険なので頭を出していてくださいと言われた。


始まった。
揺れてるなと思った瞬間、非常に大きな揺れがズドンと襲ってくる。
縦に横に激しく投げ出される。
確かにこれは立っていられない。
テーブルを掴んでいるだけで精一杯。
しかもこれ、体験用なので床に固定されているけど
実際には踊って飛び跳ねるようになって下に潜るなんて無理だろう。
これが、東北と九州に起きたことか。
いや、再現する環境にて知ってて体験するのと
突然それが起きてしまうのに遭遇するのとでは全然違う。
この怖さの100倍ではすまされない。


終わって練馬区の防災担当の人に聞く。
普段用意するなら、食料のことよりもまずは耐震補強だという。
固定する金具を壁に打ち込めないのなら、
タンスの下に新聞紙を挟むだけでもまずはいいと。
わずかでも斜めにしておくと倒れにくい。
昔の人の暮らしの知恵。


その場を離れる。
ステージでは趣味のサークルなのか、フラダンスを踊っていた。
若い女性たち、妙齢の女性たち、子どもたち。
いくつかグループに分かれて。
ステージの周りを大勢の人たちが取り囲んでいた。
遠くに体験車が見えた。
ガタゴトと揺れていて、その前に人が並んでいた。