最近のみみたがどこかおかしい。
やたら食い意地が張っていて、何でも食べたがる。
皿の並んだテーブルに身を乗り出すのは当たり前。
料理した後のフライパンに水を張っておいたのを流しに上がってペロペロ舐めるし、
下手すると排水溝のネットを引っ張り出そうとする。
塩分が高かったり、下手したら洗剤も残っている。体にいいわけがない。
確実にみみたの寿命を縮める。
以前はそこまでひどくなかったんだけどなあ。
昨日はお客さんが来てゴーヤチャンプルーをつくったり、枝豆を茹でたりと。
僕が台所に向かうとついてくるし、食べてると食卓にタンと手をかける。
忙しいぐらいに食べ物を求めた。
瞬殺でなくなって、そこで満足せずにまたガツガツと次の食べ物をせがむ。せがみまくる。
貪欲どころじゃなかった。別人、もとい別猫のような食欲だった。
昨日の朝は小さなネズミの親子の人形をくくりつけた
釣り竿型猫じゃらしがキッチンの床に引きずり出されて、紐が噛み切られていた。
親ネズミの皮が剥かれてプラスチックのボディが剥き出しになっている。
無残。子ネズミたちが力なく連なっている。
今日の朝、明け方カリカリをせがまれて起き上がり、
まだ暗い中キッチンに向ったら何か黒っぽいものがモサモサと散らばっている。
使い終えた出汁の小袋を食い千切ってぶちまけたのだろうか……?
よく見たらフェルトのボールの毛がいくつかの塊に分かれていた。
昨晩もボール投げをしたお気に入りの。
なぜこれをバラバラにしたのか? 謎だ……
ふと気づく。ストレスか。
外壁塗装の工事で窓という窓を養生していて締め切っている。
網戸を通して外の風を感じることができない。
そんな状態で2週間。
人間はまだ外に出られるが、飼い猫は外に出られない。
この夏、できる限り窓を開けて過ごしたのでみみたは必ずどこかの窓辺にいた。
香箱を決めてフヮーッとあくびをする。
それが急に遮られたのだからイライラもするだろう。
ここ数日ずっと雨で工事が中止、今日は5日ぶりに再開。
あと2・3日で終わりというのでみみたももうしばらくの辛抱。
この前の連休から寒くなって掛布団をかけて寝ている。
そうするとみみたが潜り込んでくるようになった。
足の間で丸くなる。秋だ。