『鶴瓶の家族に乾杯』の神回

一昨日の『鶴瓶の家族に乾杯』は武井壮がゲストで茨城県の総集編。
最後、大竹しのぶのところで号泣してしまった。
これ以上の神回はないんじゃないか。
 
前半、前川清のところでもホロッと来てしまった。
たまたま田んぼで出会ったおばあちゃんの田植えを手伝うことになる。
長靴を履いて恐る恐る足を踏み入れるもへっぴり腰。
最後はおばあちゃんの腰に掴まる始末。
でもそのおばあちゃんとのやりとりはその後も続いて
前川清はコンサートに招待したり、お米を送られたりしているのだという。
 
番組の最後は18年前の大竹しのぶ。山間の村。
3月末に廃校になるという小学校を訪れる。
子供たちが校庭で遊んでいる。全校生徒は14人。
そのうちの二人の女の子・男の子と学校を出る。
(聞き逃したのだが兄弟だったのだろう)
いつも遊んでいるところへ、と炭焼き小屋に連れていく。
炭焼き職人のおじいさんが出てきて、
炭のこたつに入っていきなさいと誘う。
 
家の中へ。おじいさん、おばあさん、女の子、男の子、大竹しのぶ
皆でこたつで温まる。
おじいさんは言う。孫はいるが、来るのはお盆と正月だけ。
この子供たちが遊びに来てくれるのがうれしいと笑う。
その笑顔が役者の演技では決して生み出せない、何とも自然なもので。
それまでの人生のあれこれがふっと軽みとなって現れるような。
こんな素晴らしい笑顔、テレビとはいえ、僕はあと何回見ることができるだろう。
このときに声を出して涙ぐんでしまった。
 
おじいさん、おばあさんの家を出て
女の子は秘密の場所に案内すると。
裏山をかき分けて上っていく。
丘の上に出る。小学校を見下ろすことができる場所だった。
あと数か月しか通えない、小学校。
 
最後、その女の子から番組に寄せられた手紙が朗読された。
あれから18年、28歳になって今は小学校の先生をしている、
結婚をして子供も生まれるという。
18年前のビデオレターが流れた。
全校生徒14名が並んで歌を歌う。
廃校となった日にも歌った、歌。
 
映画を見るかのようだった。
その一方で、こんな脚本書けない、とも思う。
ふわっと独特な間合いと距離感で子供たちと接する
大竹しのぶの存在感もよかった。
子供たちを見守る妖精のようだった。
 
涙あり、笑いあり。
やっぱこの番組はすごいな、長寿となるだけのものはあるな。
毎回毎回感心しながら見ている。