初場所7日目

昨年11月、九州場所を見に行った際はドリカムのコンサートを控えていたため
幕の内の取り組みを見ることなく途中退席。
チケットが取れたら国技館初場所を見に行ってゆっくり観戦しようということになる。
12月の頭、ぴあのサイトで一般抽選を申し込んだらマス席のBが当選。
オミクロン株の市中感染が気になったが、せっかくの機会なので見に行くことにした。
 
昨日の7日目。
洗濯物を干して10時前に家を出た。
世間は共通テスト。ニュースを見たら東大の会場で受験生が刃物で刺されたと。
大江戸線でぐるっと回って乗り換えなし、一本で両国へ。
ヘミングウェイの短編集の続きを読む。大門を過ぎて乗客がぐっと減る。
一駅手前の森下で下りて歩いてみることにした。
まっすぐ北へ。途中、隅田川から分岐した川を超える。
いくつか気になる洋食屋があった。
晴れ。帰宅途中なのか多くの中学生の姿が。
 
11時半、JRの両国駅へ。
ガード下のちゃんこ屋やチェーン店の居酒屋が並ぶ通りに出る。
肉屋の営む定食屋があって早くも混んでいる。
その横に弁当や総菜を売るコーナーがあって揚げたての唐揚げとコロッケを買ってみた。
その近くに小さな公園があってベンチに座って食べた。
 
駅の NEW DAYS に入るとお相撲さんグッズが。
駅前にもワゴンが出ている。
以前は改札を出たところに白鵬の等身大のパネルがあったように思うが、今はなし。
トミカで作った両国駅が飾られていた。
江戸NORENという施設に入る。観光センターと土産物屋、飲食店の複合施設。
中には土俵がつくられていた。
江戸東京博物館の大きな階段を歩くと、目の前に若い相撲取りが二人。
博物館に入るのではなく、そのまま向こう側に下りて行った。近くに部屋があるのか。
黄色い帽子をかぶった幼稚園児の群れが遠足なのか、引率されて歩いていた。
だだっ広い空間には他にひと気がなく。向こうにスカイツリーが見えた。
 
妻は用事があって一時間ほど遅れて家を出た。
待ち合わせの時間までもう少し時間があって大江戸線両国駅の方に出てみた。
横網町公園。慰霊堂があった。
さらにぐるっと回って築地本願寺の横を取って安田庭園へ。
綺麗に手入れされた庭。池の向こうに高層ビル。
妻が駅に着いたというので引き返す。
 
13時前、国技館に入った。
行列ができているので見てみると相撲博物館白鵬展だという。
先に昼を食べてから並ぶことにした。
2階に「雷電」という食堂があるようでそこで食べるつもりが、見当たらず。
コロナ禍で営業していないのか。
軽食を売っている店があって、そこで焼き鳥丼と焼き鳥を買って
他の人もそうしていたように通路のベンチに座って食べた。
国技館の地下には焼き鳥工場があるという話ですが。
やはりここの焼き鳥はうまいですね。ビールが飲めないのが残念。
 
1階に戻るとピカチュウともう一体の着ぐるみがいて子供たちに囲まれている。
今場所はピカチュウが懸賞を出しているのだという。
少し並んで白鵬展を見る。
節目節目の写真や、化粧まわし、太刀、控え座布団、ギネス記録の認定証、
そして横綱の綱。
東北の震災後、被災地を前にして佇む後ろ姿の写真が印象に残った。
 
マス席に入って幕下の取り組みを見る。
今30枚目の明瀬山はこの日出場せず。残念。
そのために早めに入ったのになあ。
テレビ中継で有名な「溜り席の妖精」も早々と着席して一人観戦していた。
背筋がピンと伸びていて、拍手の仕方も気品がある。
相当太いタニマチの令嬢ということらしいけど……
 
マスク着用を呼びかけるチラシのようなものをもって時々、
青いジャンパーを持った親方衆がゆっくりと通り過ぎる。
ふと見たら目の前、マス3つほど向こうを白鵬、真垣親方が。
花道の警備だけではなく、こういう仕事もあるんだな。
完全に気配を消していて気づかない人も多かっただろう。
僕らのように気づいた人たちは小声でザワザワトと。
 
九州場所は2階イス席の安いところだったので土俵がかなり遠かった。
今回は1階マス席なのでだいぶ近かった。
しかしテレビではないのでリプレイを見ることができず。
一瞬の間に見逃して、あれ、今、何が起こったんだろう? ということも何度か。
コンサート会場のように巨大モニターでテレビ中継を映してくれたらなあと思った。
まあ絶対そういう対応はしないでしょうけど。
 
幕の内の土俵入り。
北勝富士がアニメのキャラクターのようなものを描いた化粧まわしをしていて、
あれなんだろうと妻と話していたら隣のマス席にいた初老の男性から
所沢のトコロンだと教えてもらった。
 
熱心なファンは四股名を書いたタオルを広げて応援する。
感染対策のため声援は送れず。拍手のみ。
やはり宇良と阿炎がひときわ大きかったかな。
その宇良が北勝富士に勝ち、阿炎は阿武咲に負けて6勝1敗。
御嶽海が玉鷲に勝って一人全勝。玉鷲も2敗。阿武咲も2敗。
照ノ富士は遠藤に圧勝して1敗を保つ。
この辺りが優勝争いかな。
 
終わってお楽しみ抽選会。
感染対策の一環として規制退場を行うため、
正面、東、西、向こう正面とブロックを分けて順番に実施。
親方が席の番号の書かれたくじを引いて
当たりの人がいたら席から手を上げて、いなかったら周りの席の人がバツ印を、とゆるい。
僕らは西のブロックで3番目。ブロックごとに5人ぐらい当たるのかな。
同じ列の人が当たっていた。
これ、毎場所毎日のように見に来ていたら一年に一度は当たりそう。
それぐらいの倍率。
当たったら力士のサイン入り手形など。欲しかったな。
最後の向こう正面は真垣親方、白鵬が引いて当たりの人をマイクで読み上げていた。
 
出入り口が混んでいたのでしばらく待つ。
全て終わって土俵の周りでは片付け。親方衆も手持無沙汰のままぶらぶら。
隣の親方と世間話をしたり、携帯でなんか話していたり。
最後に簡単なミーティングのようなものがあって、花道を引き揚げていった。
 
18時半前に国技館を出て、ちゃんこ霧島の江戸NOREN店へ。
皆、国技館で見終えた後なのだろう。予約で満席。
手羽先や刺身があってちゃんこ鍋。
スープがうまかったなあ。このスープだけで酒が飲める。
壁のモニターでは霧島関の来歴と今場所の陸奥部屋の紹介。
各界のアラン・ドロンと呼ばれただけあって精悍な顔つき。
ウェイトリフティング重視で体つきも引き締まっている。
飲み放題でレモンサワーをがぶがぶ飲んで、
帰りの大江戸線はぐるっとまた一周の大半を寝て過ごした。
 
妻がメールを見ると3月のドリカム追加公演に当たったようで、それが大阪公演。
大阪場所の期間中。
これは来場所も見に行くか、という話になった。
その頃には世の中が落ち着いているとよいが。