夢の中へ

前にも書いたことだが、僕は夢の中に知らない人が出てくることが多い。
たまに知っている人が出てくると、多くはだいぶ昔に縁のあった人となる。
中学や高校や大学、社会人になって数年の間に出会った人たち。
 
夢の中に知人が出てきたとき、
その知人の側も僕の夢を見ているという説を時々目にする。
ロマンチックな話だが、わざわざ確認したことがない。
今となっては連絡先がわからないとか。
わかったところで、30年ぶりの僕が「昨晩僕、夢に出ましたか?」と聞くのは
おかしいというか、頭がおかしいと思われそう。
日々付き合いがあってなんでも聞けるちょうどいい距離感で、
という人はだいたい夢に出てこない。
夢に出たとしても忘れている。
 
(妻は知人も芸能人もバンバン出てくる方で、昔はキムタクとか永瀬正敏とか。
 キムタクの見る夢に妻は出てくるのだろうか、
 出てくるとしてもキムタクにとっては夢の中の通行人に過ぎないのだろう)
 
夢じゃないにしても、なぜかふと懐かしい人を思い出すことがある。
何年かぶりに思い出す人。
具体的なきっかけがあったわけではなく、何の理由もなく。
そういう時はどうなんだろう。
その人に思われたのだとしたら、それはなぜそうなったのか。
僕を思い出した後、何を考えただろう。
 
夢の中に友人・知人が全く出てこなくなって
数週間、数カ月続くとき、
その人は突然の死が待ち受けているように思う。
何の根拠もないが。
友人・知人ばかりで知らない人がいない夢ばかりを
数週間、数か月続くときよりも、そう思う。