日曜の朝

昨日は妻と終日、神保町の古本屋でバイト。
結局終わりの時間までいて、
まっすぐ帰って半額の総菜を買って家で飲むか、ランチョンに行くか。
バイト代も入ったしと後者になった。
しかし、帰り道、みみたにカリカリを出していなかったことを思い出す。
しまった。腹をすかして待っているだろう。
せめて1時間でも早く帰ればよかった。
 
家に着いて玄関を開けるとみみたが待っている。
クゥーンと鳴いてスリスリしてくる。
カリカリを出す。
夜風に当たれるよう、下の部屋の雨戸を膝下まで開ける。
網戸の側で丸くなる。
 
そのみみたが2階に上がってきて和室の布団の上で丸くなる。
僕も雨戸を閉めてまた戻って来る。
寝ようとするとみみたがガブガブしてくるので追加のカリカリを出してやる。
食べ終えてまた和室まで来て網戸にした窓に飛び乗る。
障子の敷居に沿って細長くなる。
気持ちよさそうにして眠る。
時折足を伸ばして垂らす。
その場所もまた最近のお気に入りのようだ。
 
朝起きて、7時半過ぎ。
疲れてて8時まで寝ることにする。
傍らにみみたが寝そべっている。
左腕を動かすとみみたのどこかフカフカしたところに触れる。
そのふんわりとした体温を感じる。
先に起きていた妻が通りがかって
2人は明け方同じ格好をして寝ていたという。
 
眠いような、眠くないような。
ぼんやり横になっていると網戸から風が入ってきて
サーッと包み込んだ。
その涼しさ。
ああ、こういう瞬間のために生きているんだなと思う。
 
起き上がり、庭に水を撒く。
曇りの間から日差しが覗くとすぐにも暑くなった。
家の中に戻るとみみたがやってきて、
雨戸を開けてくれとせがむ。
開けてやるとすぐにも網戸の前で丸くなった。
身を投げ出すようにして。
しばらくその姿を眺める。
そんな幸福。
日曜の朝。