先週買ったCD #149:2023/08/21-2023/08/27

2023/08/22: www.amazon.co.jp
The Mission 「"No Snow, No Show" For The Eskimo」 \2443
 
2023/08/22: www.hmv.co.jp
Ken Yokoyama vs Namba69 「Ken Yokoyama vs Namba69」 \198
Phoebe Snow 「The Very Best Of Phoebe Snow」 \990
(Soundtracks) 「Sweet and Lowdown」 \297
 
2023/08/23: diskunion.net
The Mission 「Gods Own Medicine」 \980
 
2023/08/25: www.amazon.co.jp
The Sisters Of Mercy 「Some Girls Wander By Mistake」 \505
 
2023/08/25: diskunion.net
Fairuz 「Immortal Songs」 \2650
Bonzo Dog Doo Dar Band 「Gorilla」 \1900
Miley Cyrus 「Younger Now」 \480
 
2023/08/26: BOOKOFF 練馬高野台駅北口店
友川カズキ友川カズキ 未発表ライブ 京都市立芸大 1985年11月24日」 \990
友川カズキ友川カズキ 未発表ライブ 早稲田大学 1989年」 \1210
311 「Omaha Sessions」 \1430
(Soundtracks) 「Chai Dance」 \693
 
2023/08/26: www.amazon.co.jp
たむらぱん 「tamuLapin」 \779
 
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The Mission 「"No Snow, No Show" For The Eskimo」
 
80年代イギリスのゴスを代表するバンド、The Sisters Of Mercy のことは前から気になっていた。
しかし高校生の頃は聞かず。たぶん青森市レンタルCD屋になかったのだと思う。
名前は知っていたし、rockin'on で
ヴォーカルの鬼才アンドリュー・エルドリッチへのインタビューも読んだ記憶がある。
 
メンバーの変遷を経て
1作目のアルバム「First and Last and Always」 を1985年に発表。
しかし、このときのギターだったもう一人の中心人物ウェイン・ハッセイは喧嘩別れになり、脱退。
共に辞めたベースのクレイグ・アダムスと The Mission を結成する。
アンドリュー・エルドリッチは相当偏屈な人間のようだ。
rockin'on のインタビューでは外交官の息子で世界各地を転々として過ごしたと書いてあったように思う。
オックスフォード大学で学ぶという秀才。
その知性から生み出される歌詞が文学性に富み、ヨーロッパでの評価が高いようだが、
日本人には訳詞を読まないとよくわからないか。
しかもそのヴォーカルもボソボソと恨み節を呟いているだけだし。
 
彼自身は最初ドラムからスタートしてヴォーカルへ。
しかしドラムのメンバーを補充することなくドラムマシンを利用。
独特のスカスカした音となる。
真夜中、当てもなく砂漠を漂っているような感覚がある。
どうなんだろうなあ。
ゴスなら僕自身は Bauhaus の方が断然好きだし、音楽的にも豊かだと思うけど。
今回、The Sisters Of Mercy / The Mission のCDを何枚か買って解説を読んで知ったのは、
ヨーロッパだと断然 The Sister Of Mercy であって、
Bauhaus は日本での人気が高かったのだと。
なるほどなあ。Bauhaus の方が耽美的な佇まいだし、
ヴォーカルのピーター・マーフィーは Japan のデヴィッド・シルヴィアンにも並ぶ美形だった。
そりゃあまあ、日本人なら歌詞よりも外見から入るよなあ……
(大学時代、国立の DiskUnion で働いていた女性の店員の方が
 胸にピーター・マーフィー LOVE のバッチをつけていたことを思い出した)
 
今回、1作目の「First and Last and Always」 (1985 当時の邦題は「マーシーの合言葉」)
シングルを集めた「Some Girls Wander By Mistake」(1992)
BBC録音を集めた「BBC Sessions 1982-1984」(2021)
この3枚を聞いた。
BBC音源は音が生々しく、退廃的で唯美的なパンクだった。
残りの2枚は以外は正直、心に特に残らなかった。
 
The Mission も同様に高校時代、聞いたことがなかった。
2作目「Children」は Led Zeppelinジョン・ポール・ジョーンズがプロデュースしているとか
そういうことは覚えている。
普通に洋楽の雑誌で取り上げられる王道ロックのイメージがあった。
The Sister Of Mercy とのつながりは知らなかったかもしれない。
(むしろ、The Cult と同列で捉えていたか)
 
1作目の「Gods Own Medicine」(1986 当時の邦題は「青い審判」ジャケットの印象からか)と
BBC放送用のライヴアルバム 「"No Snow, No Show" For The Eskimo」 を聞いた。
「Gods Own Medicine」は「First and Last and Always」 を
リズムボックスではなくきちんと音を作りこめばこうなるんだろうなあと。
でもウェイン・ハッセイはそれを望んだとしても、
アンドリュー・エルドリッチはそんなこと関心がなかっただろうなあとも思う。
喧嘩別れもやむなし。
より宗教色を強めて物々しくなったU2という感じ。
大陸的なスケール感を求め、人気が出るのはよくわかった。
でも僕としてはいまひとつ。リマスター盤で音はいいんだけど。
 
「"No Snow, No Show" For The Eskimo」はよかったと思う。
3作目「Curved In The Air」までの曲から選ばれ、
普通にかっこいいUKロックバンドのライヴを聞くことができる。
この後初期の音楽性を支えたギターが脱退とのこと。
作り込んだ端正な曲調とワイルドな音のバランスがよい。
元ゴスという色眼鏡を外して、聞くのがいいのだろう。
 
The Sisters Of Mercy も The Mission もメンバーを変えながら
それぞれアンドリュー・エルドリッチ、ウェイン・ハッセイに率いられながら今も活動を続けている。
The Mission は今もコンスタントにアルバムを出している。
さすがに最近のアルバムを聞いてみようとは思わないが。
The Sisters Of Mercy はオリジナルアルバムは最初の3枚まで。ライヴのみの活動。
The Sisters Of Mercy にウェイン・ハッセイが客演ということはなく、完全に袂を分かったようだ。